東洋紡、ブラジルで自動車部品用の高機能樹脂事業を展開

2013年 08月 8日

virotoacarro

自動車の販売数で世界第4位を誇るブラジルは、世界各国の自動車部品メーカーにとってもホットな市場となっている。

8月8日は、東洋紡が、ブラジルで自動車部品用の高機能樹脂事業を展開することを発表した。

同社は、ブラジルで自動車部品用の高機能樹脂(エンジニアリングプラスチック)事業を展開するため、50年以上の歴史を持つ東洋紡ブラジル有限会社アメリカーナ工場(サンパウロ州 アメリカーナ市)内への新工場建設を決定した。

東洋紡はこれまでにも、メインユーザーである自動車部品メーカーの海外への生産移管に合わせて、北米、中国、タイ、インドネシアへ販売拠点および現地生産・開発体制を整えてきた。

同社によると、ブラジルの自動車市場は、昨年度で380万台の自動車販売台数にのぼり、その販売台数は世界4位。今後も主なユーザーとなる中間所得層の増加が予想されることから、日系自動車メーカーも拡大をにらみ、小型車を中心に生産能力を増強する計画を立てている有望な市場だという。

東洋紡は、ブラジルでは、自動車部品向けの高機能樹脂事業に加え、4月に完全子会社化した三元化成㈱(本社:三重県名張市)が持つ幅広いコンパウンド技術を活用し、さまざまなニーズに対応する受託コンパウンド事業も進めていく。現地の自動車部品メーカーの調達ニーズに対応し、2020年には生産設備を15,000トン/年まで、段階的に増強する計画だという。

詳細は同社リリースを参照。
http://www.toyobo.co.jp/news/2013/release_4136.html

(写真/文・麻生雅人)
2012 年は政府の減税策の効果もあったといわれているが、ブラジルの自動車販売台数は中国、米国、日本に次いで世界第4位。レンタカー業界も活況で、ジェトロが2012年11月に発表した<消費市場「売上げ上位企業」>フランチャイズの項では、上位10位中3社がレンタカー会社だった。写真はブラジル全国にネットワーク展開しているレンタカーサービスの「Rede Brasil Aluguel de Veículos(ヘジ・ブラジル・アルゲウ・ヂ・ヴェイクロス)」社、エスピリットサント州ヴィトーリア支店。※写真は東洋紡の発表とは直接関係はありません