ブラジルで”マイケル・ジャクソン”、“ジョン・レノン”、”ガンジー”・・・三者の夢の共演が実現!?

2013年 08月 15日

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ブラジルはサッカーの歴史上において、一流選手の宝庫である。それと同時に、歴史上人物、著名人からインスピレーションを受けた名前を持つ選手を多く生み出しているユニークな国であるという事も興味深い。

そして今回、生まれた場所も違い、ましてや一緒にサッカーをしたなどないだろう3人の歴史上人物がブラジル2部リーグで1部昇格を目指してスタートを切るのだ。

アトレチコ・ゴイアニエンセはすでにチームの中心選手としてジョン・レノンとガンジーを起用してきた。そして今回マイケル・ジャクソン(写真上、左)を新たに補強する。

マイケル・ジャクソンの本名はカルロス・アドリアーノ・ソウザ・クルース。年齢は25歳。彼のゴール後に見せるPOPの王様マイケル・ジャクソンの踊りに由来し、そのあだ名が付けられた。

アトレチコ・ゴイアニエンセの経営陣は公式サイトで
「私達は彼のようなタイプの選手を探しており、彼自身もチームに好意を持っていた。彼はスピードがあり、献身的に動き回れる選手である。得点不足に悩むチームを彼の得点力で救ってもらいたい」語る。

一方、ガンジーことヘベル・ピオは暴力反対活動家である事から、その名で親しまれるようになった。

40歳と若くしてこの世を去ったビートルズのボーカリスト、ジョン・レノン、そして独立の父マハトマ・ガンジーとのプレーがどのように機能するのか楽しみである。

このようにブラジルではApelido(あだ名)での登録選手が多くいる。

【ペレ】
【本名】エドソン・アランチス・ドゥ・ナシメント

王様ペレの名前の由来は、昔プロの選手だったペレのお父さんのドンジーニョの試合を見に行っていた時にゴールキーパーのビレ選手が好きだったようで、その名前をうまく発音できずペレになったと彼自身自伝で語っている。当時はそのように呼ばれるのは好きではなかったようだが、活躍を重ねプレーに対し自分の名前が呼ばれ続けるうちに気に入り始め、最終的には名前に好感を持ったようである。

【ドトール】
【本名】ソクラテス・ブラジレイロ・サンパイオ・ジ・ソウザ・ヴィエイラ・ジ・オリヴェイラ

ドトールというのはポルトガル語で「医者」。彼自身がサッカー選手としては異例の医学部出身ということから付けられたあだ名だ。文武両道の道を歩んだ彼に相応しい誇りあるあだ名である。現在彼の息子はサンパウロFCで勤めており、先日のスルガ銀行カップでは団長として来日した。

この他にも、1960年代から1980年代初めにかけ美男の代名詞だったフランス人俳優アラン・ドロン、元フランス代表のキャプテンを務め、現欧州サッカー連盟会長ミシェル・プラティニなど、著名人と同名の選手がブラジルには多く存在している。

(文/勝田道徳、写真/アフロ)
アトレチコ・ゴイアニエンセ移籍前の所属チーム、バイーアでのマイケル・ジャクソン選手。2013年3月24日、サルヴァドールのゴヴェルナドール・ホベルト・サントス・スタジアムでのバイーア州選手権、バイーア VS ジュアゼイレンシ戦にて