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ブラジルで、合衆国から独立したインターネット構想が浮上!?

Presidenta Dilma Rousseff durante apresentação do novo Portal Brasil

9月24日に行われた国連総会の場で、元職員エドワード・スノーデン氏によって暴露された合衆国の国家安全保障局(NSA)によるスパイ活動を非難したジウマ(ジルマ・ルセーフ)大統領。ポルトアレグリの「Zero Hora」(電子版)9月23日付け版によると、大統領は、ブラジルのインターネット網を改革する意思があることを明らかにしているという。

同紙によるとジウマ大統領は、ブラジルのインターネット網のセキュリティを強化、保護するため、合衆国に依存しない独自のシステムを構築する戦略を立てているという。合衆国の国家安全保障局(NSA)がペトロブラス(ブラジル石油公社)の機密データにもアクセスしていたことが引き金になっているという。

また、去る9月10日には、ブラジル国防省が、諸機関、公共および民間企業からの専門家を招いて国のサイバー面での防衛を検討するワーキンググループを設置したことをAgência Brasilが報じている。

ただし、安全保障分野の専門家に向けての(検証を指示された)、アメリカ合衆国とブラジルのインターネット網を切り離す計画は、実用的というよりは、野心的な計画と見られているようだ。

コンピュータの権威として知られる、リオグランヂドスウ州のUnisinos大学情報セキュリティコースのLeonardo Lemesレアンドロ・レメスは、インターネット網の内部を強化すべきだと考えているという。

「ネット上のデータやデータ量が行き来できるポイントを構築してコミュニケーションのチャンネルを拡大できるようになるまで、制御や保護、いずれのケースを推し進めるにせよ、我々は独自の監視技術を持っていない。大統領の提案は、あまりに複雑かつ大胆といえます」(レアンドロ・レメス)

「また、郵便局によってEメールのサービスを構築中とはいえ、データをブラジルの領土内で保管するとなると、グーグルやフェイスブックとの交渉や、ヨーロッパとブラジルを海底ケーブルで結ぶ計画も必要でしょう」(同)

一方、ブラジルにおけるウェッブ界のパイオニアの一人Demi Getschkoデミ・ゲチェコは「独立したインターネット網を構築することは極端な発想。ブラジル~ヨーロッパ間のケーブル構築は非効率。外交的解決が望ましい」と語っているという。

ジウマ大統領の計画には警告も与えられたが、実現可能でもあるという。専門家によると、ブラジル国内にネットユーザーのデータを格納することに関してグーグルやフェイスブックなどの企業に納得してもらうことは、最も微妙な話と思われるが、必ずしも困難ではないという意見もあるようだ。

しかし、レアンドロ・レメスは「ブラジルは、膨大なネットユーザーのある部分を占めている。しかし、グーグルの拠点がブラジルに作られることは考えにくい」と語っているという。

ゲチェコも「国内のサーバーを構築したとしても、ブラジルのユーザーが保護されることを意味しない」という。企業のデータセンターのセキュリティに言及、データの複製も可能だという。

ジウマ大統領の大胆な計画には、識者の間でも賛否を含め、さまざまな意見が取りざたされているのが現状だ。

(文/麻生雅人、写真/José Cruz/ABr)
一方、ブラジル政府は政府サイト「ポータル・ブラジル」を一新している。写真は9月27日、大統領府で新しくなった「ポータル・ブラジル」のプレゼンテーションを行うジウマ大統領

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