クルゼイロの無敗記録がストップ!?

2013年 10月 10日

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ブラジルサッカー連盟が主催する国内リーグbrasileirão (Campeonato Brasileiro de futebol)で、現在 Grêmio グレミオと上位争いを繰り広げている Cruzeiro クルゼイロ。そんな中、ライバルのグレミオが Criciúma クリシウマに2対1で敗れたのを知り、迎えたサンパウロ戦。ここで勝てば2位のグレミオに勝ち点14ポイントをつけ、優勝街道を独走できるところであった。

クルゼイロの、ホームスタジアムであるMineirão(ミナスジェライス州にあるホームスタジアムで約62,000万人の収容人数。2014年のW杯でも使用される)でのスタジアム改修後の戦績は21試合で20勝1引き分け。絶対に負ける訳がなかった。

しかしこの木曜日(10月9日)は違った。

この無敗記録をサンパウロが意図も簡単に破ってしまったのだ。

一方、ムリシー・ラマーリョ監督率いるサンパウロは現在16位の降格争い真っ只中。こちらはこちらでゾーン争いから抜ける為の大事な一戦の1つだった。そして2対0と見事な勝利で何とか降格圏内から勝ち点1の差で飛び出した。ここ12試合負けなしでノリにノっていたクルゼイロを破った事は、彼らの自信にも継がったに違いない。

1点目は、マイコンが左サイドからドリブル突破を仕掛け、ペナルティエリアに入り、中で待っていたデミウソンにパスを送った。ディフェンスを背負った状態で回転をしたデミウソンが後方から走り込んできたドウグラスに横パス。それをドウグラスが綺麗にキーパーの右サイドに流し込んだ。

2点目はガンソのフリーキックが壁に当たり、それに素早く反応したデミウソンが右からクロスを上げ、それをレナウドがヘディングで押し込んだ。

終わってみれば2対0。積極的に攻めつづけ、厳しいマークで相手の攻撃の目を摘んだサンパウロの勝利であった。

試合後クルゼイロのマルセロ監督は「カウンターアタックをうまく使えなかった。また簡単なパスミスなど多くのミスが目立ったのが原因の1つ。サンパウロは経験のある選手達で構成されており私達を上回った」と語った。

しかし1位クルゼイロと2位のグレミオとの勝ち点差はまだ11もある。クルゼイロはこのまま優勝に向かって走り続けるのだろうか。

ちなみに、brasileirão(日本ではブラジル選手権とも呼ばれる)では1年を通じて毎年試合が行われ、この大会の結果に基づいて南米のサッカー選手権でのブラジル代表が決められる。

série Aの1位~4位のチームはTaça Libertadores da América(リベルタドーレス杯)への参加権を得ることができ、さらにその下位8チームがcopa Sul-Americana(コパ・スダメリカーナ)への参加権を得ることができる。

(文/勝田道徳、写真/Moises.on)