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「お笑い」好きで、言葉を大切にするブラジル人

ブラジル抗議デモ

今年の6月にブラジルでサッカーのコンフェデレーションカップが開催されていた頃に、ブラジルにおいて史上最大規模のデモが長期にわたって行われた。日本では、他国と同一で「デモ」と表現をされていたが、ブラジルではポルトガル語で「マニフェスタッソン」と言われる。

確かに、このポルトガル語を英語に翻訳をすると「デモンストレーション」になるわけだが、ブラジルのデモに参加をしていると、「実演」という感じのデモではなく、「表明」という日本の政治の世界で一時流行った「マニュフェスト」に近いものを感じた。
  

ブラジル抗議デモ

日本では、警官と衝突する映像しか放映されなかったと思うが、それはあくまで極所的であって、デモのほとんどは写真のように、本当に一人ひとりがその時に政府に感じていること、思っていること、伝えたいこと、訴えたいことを言葉にして、紙に書いて用意をして、それをかざしながら行進をしたり、止まって高い所に登ってひたすら何時間も自分の主張を掲げていたりしていた。老若男女を問わずである。

もともと、本当に話し好きな国民で、仕事の会議中でも、話が逸れ始めると延々まったく仕事と関係ない話題で盛り上がってしまうので、それを止めて戻すのが私の仕事となっているが、デモの際に、単に話し好きなのではなく、言葉を本当に大切にする国民なんだなあとしみじみと思ったものである。

チアトロヂコメヂア

そのもう一つの表われが、コメディー人気。ピアーダという小話ネタも各人がたくさん持っていて、日常会話でもジョークが好きな国民だが、人のジョークを聞くのも大好きである。コメディショーの会場は常に長蛇の列ができている。日本でいう吉本興業の東京でいえば「ルミネtheよしもと」みたいな感じであろうか。年齢層は少し違って、どちらかというと20代が中心だが、10代から50-60代まで幅は広い。

翻って考えると、ブラジルの広告宣伝において、いかに言葉が大切か、ということになる。

日本的な発想で、日本のCMの焼き直しなどを持ってきても、まったく響かないことになる。制作費の削減のためにハリウッド俳優とグローバル契約をし、世界で同時に使えるようなものにする大企業もあるが、これもあまりブラジル人の琴線に触れないだろう。

ようやく最近、欧米企業からはかなり遅れて、日本の消費財メーカーもブラジルへ進出をし始めたが、ブラジル人の「お笑い」好き、「表明」好きをどのようにPRに活かすかが成功のひとつの要素になりそうだ。

(写真・文/輿石信男)

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著者紹介

輿石信男 Nobuo Koshiishi  株式会社クォンタム代表。株式会社クォンタムは91年より20年以上、日本とブラジルに関するマーケティングおよびビジネスコンサルティングを手掛ける。市場調査、市場視察のプランニング、フィージビリティスタディ、進出戦略・事業計画の策定から、現地代理店開拓、会社設立、販促活動、工場用地選定、工場建設・立ち上げ支援まで、現地に密着したコンサルテーションには定評がある。11年からはJTB法人東京と組んでブラジルビジネス情報センター(BRABIC)を立ち上げ、ブラジルに関する正確な情報提供とよりきめ細かい進出支援を行なっている。