リオ市街でハリネズミが主婦の頭に落下! 272針刺さる

2014年 01月 18日

ハリネズミ

キリスト像に雷が落下して話題になったリオデジャネイロで、今度は、ハリネズミが主婦の頭上に落下した。

1月17日(金)、リオデジャネイロ市南部(ゾナ・スウ)のガーヴィア地区で、犬を散歩させていた主婦の頭上に電柱にいたハリネズミが落下、272本のハリが刺さったと同日付け「G1」(電子版)が伝えた。

ハリネズミが落下したのはガーヴィア地区のマルケス・ヂ・サン・ヴィセンチ大通り、被害に遭ったのはサンドラ・ナブーコさん52歳。サンドラさんは激しい痛みを訴え、ミゲウ・コート病院に運ばれた。医師は彼女の頭部から272本の針を除去したという。

「ビックリしましたし、めっちゃ痛かったですよ。彼らは食べ物を求めて山を下りて街に出没しています。子供や老人が被害に遭ったら、致命傷になるでしょう」と語るサンドラさんは、私の体験は近隣住民への警告として役立つでしょう、という。

リオ市動物園の生物学者は「彼女に被害を与えたのは、森林と共存する都市では珍しくないハリネズミでしょう。一見ヤマアラシのように見えますが、専門家はヤマアラシはアフリカと北アメリカにだけ生息すると言っています」と語ったという。

動物によってけがを負った方は、すぐに病院で医師の診察を受ける必要があります。感染症を発病する可能性があるからです」と、同病院のシウヴィオ・フランシスコ・ドス・サントス緊急医療班長は語った。

また同医師は、長く勤めているがこんなケースは初めて見たと、驚いたというが、被害に遭ったサンドラさんが住む同地区で働くドアマンの男性は、夜間はこの辺りでハリネズミをよく見かけると語った。

大事に至らなかったサンドラさんは、ユーモラスなコメントで取材を締めくくったという。

「私は幸せですよ。彼の命を助けたんだから。だってハリネズミは私の頭をクッションにしたから死なずに済んだでしょ」

(文/麻生雅人、写真/Getty Images)
写真はシンガポール動物園で2013年3月25日にお披露目されたアフリカ・ハリネズミ