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サンパウロ市内、昼食代の目安は1000円以上!?
ブラジル中央銀行の0.5%利上げ発表と今年の経済の行方(1)

ブッチーナ

1月15日(水)、今年最初の通貨政策委員会でブラジル中央銀行はまたもや0.5%の利上げを発表。これで年10.5%となった。一時7%台まで下がり普通の国に近づいていたが、インフレターゲット政策をとっているブラジルとしては上限値6.5%に近づいてきたインフレ対策(2013年は5.91%)が優先されているようだ。今年は大統領選挙があるため、様々な施策がその影響を受けることになるだろう。

しかし、当のジルマ・ルセフ大統領は、バラマキは行わず歳出を削減すると公言しており、13年のデモ以来急低下した支持率をどうやって持ち直すのか、選択肢は狭まっている。

実際に足元の物価は上がっている。特に輸入品や食料品は数年前と比べると2-3倍になっているものも少なくない。街の飲食店の値上がりは特に顕著で、昼食費として企業が支給する額もサンパウロ中心部では、1食1000円以上となっている。13年デモの発端となった地下鉄運賃の値上げは結局撤回をされたが、そもそもが1回の乗車料が3レアル=約140円前後と高く、日本とあまり変わらない。マクドナルドやスターバックスなどのファストフードは、逆に日本の倍近くの値段である。

それでもファストフード店や街のレストラン、バーなどはいつもいっぱいで驚くが、消費動向にもインフレの影響が出てきている。

ブラジル養鶏組合の発表によると、ブラジルの代表的な食材である鶏肉の1家庭当たりの年間消費量が、11年の47.4キログラムをピークとして、12年が45.0キログラム、13年は41.8キログラムと連続して減少をしている。それを裏付けるように、FIA(財団法人経営管理協会)によると、アメリカ型車社会のブラジルでは毎週末に家族でスーパーに買い出しに行くが、消費者も自己防衛として、これまで毎週末に行っていた買い物を、月3回に減らしているとのことである。

国内消費は減速しているとはいえ数%は今も伸びているのが貯蓄をほとんどしないブラジル人らしいところであり、前述の飲食店の盛況を物語っている。ブラジル養鶏協会によると、14年はワールドカップの影響で鶏肉の消費は12年レベルに回復すると予想されている。

政策金利の0.5%上昇は、ブラジル人消費者にとって2つの意味がある。

ブラジルの中間層は何でも分割払いで買っているが、その金利が上昇するため購買価格が高くなることを意味し、消費にブレーキがかかる可能性がある。一方、お金持ちにとっては、定期預金で年間10%以上の利息が稼げることから消費意欲を刺激する。

14年のブラジルはビッグイベントとインフレの間で揺れる年になりそうだ。これまでは、ワールドカップでブラジルが優勝した年はGDPを押し上げるといわれてきたが、優勝候補の筆頭で地元開催でもあるわけだが、今年はそう単純ではなさそうである。(次回につづく)

(文/輿石信男/クォンタム、記事提供/モーニングスター/、写真/obvio171)
写真はサンパウロ、ピニェイロスにあるレストラン「ブッチーナ」

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