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ブラジル北東部のマリファナ事情、「歴史」編。1970年代から現在まで

マリファナマーチパフォーマンス

「Infosurhoy」2月19日(水)号が、ブラジル北東部におけるマリファナ撲滅作戦の近況と共に、この地域での栽培や取り締まりの歴史についても記している。

“マリファナ多角地帯”でマリファナの栽培が始まったのは1970年代のことで、規模が大きくなったのは1990年~2000年にかけてのことだという。

ペルナンブッコ州の連邦警察サウゲイロ署のクリスチアーノ・ヂ・オリヴェイラ・ホッシャ署長によると、この地方の栽培は、サンフランシスコ川沿いに発展していったのだという。

「この地域が干ばつにみまわれたときに合法的な農作物が打撃を受けたときも、マリファナは水に困らない川沿いの、持ち主のない土地にに植えることができたのです」(同)

“マリファナ多角地帯”にあるペルナンブッコ州のサウゲイロ署、バイーア州のジュアゼイロ署では、犯罪者たちが、農家や、この土地で暮らす失業者を雇って栽培させてきたことを確認しているという。

「密売で利益を得た犯罪組織が武器を購入して銀行強盗を起こすケースも多く、地域の暴力事件が増加していきました」(同)

2005年以降、連邦警察の作戦により栽培されているマリファナの木が減り、犯罪組織の解体に貢献したという。生産者との橋渡し役を務めていた犯罪者たちの多くは、他の州へ移動したか、警察との銃撃戦で命を落としたと署長はいう。

しかし反面、”マリファナ多角地帯”の一部の住民が栽培をつづけ、マーケットと直接売買をしはじめている事も確認されているとのこと。

12月、ペルナンブッコ州の内陸にあるオロコー市とサンフランシスコ川沿岸の島々で、3日間に渡る小規模な作戦を遂行した。「鷹作戦」と名付けられたこのオペレーションでは、連邦警察と、ペルナンブッコ州の軍警察内にある部隊CIOSAC(有棘灌木林群落に特化した独立作戦部隊)の警官30名で編成されたチームが行動にあたったという。

「この地域へのアクセスは困難ですが、ヘリコプターを使って森や川、島を捜索します」と、軍警察第8部隊のイザッキ・ペレイラ・ゲッハ司令官は語る。

警察は、岸からかなり離れたところにある畑も根絶することが難しいことを再認識したとのこと。ホッシャ署長は、栽培人たちは、干ばつ地帯にサンフランシスコ川から水を届けるパイプラインの途中で穴をあけて水を得ていることが発見された。このことで、本来届かなければならない地域に水がとどかなくなることを警察は心配しているという。

警察の追求から逃れるために密売人たちは多くの場合、マリファナにとって価値の高いはずの高濃度の向精神薬テトラヒドロカンナビノール(THC)成分が得られる前に、マリファナの木を伐採してしまうという。

連邦警察は、この習慣が続いたことからマリファナの品質が低下して、結果的にパラグアイのマリファナ市場を開くことになったと指摘する。2013年、連邦警察はペルナンブッコ州で押収されたマリファナの1.8~2.5トンが、南米の他国から運ばれてきたものであることを突き止めている。

反面、”マリファナ多角地帯”の警察の包囲網は、栽培人を移動させてマリファナの栽培地を拡散させている面もあるとバイーア州のジュアゼイロ連邦警察の科学技術部隊の専門家マルコ・アントニオ・ヴァーリ・アゴスチーニは語る。2014年1月には、ジュアゼイロ市から577kmのところにあるバヘイラス市(バイーア州内にある)で、350本(116kg)を壊滅させたという。

「より広域な範囲を捜査する必要があり、よりコストと時間をかけなければなりません」(アゴスチーニ氏)

同時に、ペルナンブッコ州に隣接するパライーバ州にも注意を払う必要があるという。首都ジョアン・ペソア市から265km離れているモンテイロ市で、最近、文民警察が農園を発見している。

「最初の進攻は2013年10月13日で、私たちは農場で、銃弾によって迎えられました。10日後に再び捜索して、マリファナ2.2トンを発見しました」と、マリファナ多角地帯の密売人たちとつながっている農場の奴隷労働を調査する文民警察の特殊戦術班の責任者ユリ・ジガーヴォは言う。またジガーヴォは、土地の所有者たちが州に外に出て行っていることを見つけたという。

「この土地で彼らと戦うためにはマリファナ多角地帯の警察の経験やサポートが必要でしょう」

北東部の麻薬密売人たちと警察の戦いは続く。

(文/麻生雅人、写真/José Cruz/ABr)
写真は2011年にブラジリアで行われたマルシャ・ダ・マコーニャ(マリファナ・マーチ)でマリファナを吸引する参加者

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