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ワールドカップブラジル大会
日本3戦目の開催都市クイアバのサッカー&観光事情

caverna aroe-jar

5月12日には、日本代表のW杯メンバー23人が発表され、W杯開幕まで1か月を切り、日本国内でもW杯ムードが盛り上がってきている。

ブラジルでも、いよいよ待ち望んだW杯を目前にして、いろいろな動きが出ているようだ。日本代表と同様、23人の代表選手が発表された。

このメンバー選考に大きな驚きはない。ただ、今までセレソンを牽引してきたベテラン勢(ベテランといったらまだ失礼かもしれないが)のホナウジーニョ(ロナウジーニョ)、カカー、ホビーニョ(ロビーニョ)などはすべてメンバーから外れた。ネイマールを中心としたコンフェデ杯優勝の若いメンバー中心のチームで地元のW杯を迎える。

その他、去年のコンフェデ杯のときと同様に、W杯開催に反対するデモが起こり、また、会場となるスタジアムの一部がまだ完成していないなどの問題が発生している。日本代表の第3戦が行われるクイアバのスタジアムも建設は遅れているようで、2階席の観客席が未完成のようだ。

しかし、ブラジルとはこんな国だ。ぎりぎりで何でも、何とか切り抜けてしまうのである。まあ、こんな状況でも、何とか開催にはこぎつけるのだろう。

今回ご紹介するのはそのクイアバ。この街はブラジル中西部、マットグロッソ州の州都であるが、なんといっても北パンタナウ(パンタナール)の玄関口として知られている。

パンタナウとは、ブラジルでも有数の観光地で、珍しい動物が生息している大湿原地帯である。非常に大きな面積を誇っており、北パンタナウと南パンタナウに分けられる。

私も、2006年に北パンタナウに旅行した際にここクイアバを訪れた。人口は約50万人と、今回のW杯開催都市では規模的にはもっとも小さい。

クイアバにも当然、サッカーチームはあるが、ブラジル全国レベル的にみると、相当低いと言わざるを得ない。

ブラジルのサッカーは、サンパウロの4大チーム(サンパウロ、コリンチャンス、パウメイラス、サントス)、リオデジャネイロの4大チーム(フラメンゴ、フルミネンセ、バスコダガマ、ボタフォーゴ)、それにポルトアレグレ(ヒオグランジドスウ州)の2チーム(グレミオ、インテルナシオナウ)、そしてベロオリゾンチ(ミナス・ジェライス州)の2チーム(クルゼイロ、アトレチコ・ミネイロ)の12チームを中心に動いている。

それに続くのが、パラナ州のクリチーバ、その後がサルヴァドール、ヘシーフィ、フォルタレーザなどの北東部、そしてゴイアス州、サンタカタリーナ州などになる。

それ以外の地域のチームで、ブラジル1部リーグに入ることは本当に稀だろう。クイアバのサッカーチームは、ミスト、クイアバ、マットグロッソなどがある。

一番伝統があるチームがミストだが、現在はブラジル全国選手権では4部リーグに甘んじている。このミストは、1934年創設。マットグロッソ州選手権で優勝を24回しており、最多優勝回数を誇っている。1970~80年代にはブラジル全国選手権1部に所属していた実績もある。最近では、マットグロッソ州選手権で2008年に久しぶりに優勝し、2012年に3位、2013年に2位という成績なので、それなりに頑張っている印象だ。

クイアバは、ブラジル全国選手権で3部リーグに所属しているチームで、2001年創設と歴史はないが、マットグロッソ州選手権では、2013、14年と連覇しており、現在のクイアバを代表するチームと言えるだろう。

マットグロッソは全国4部リーグにも入っていない。マットグロッソ州選手権でも、2013年に4位に入ったぐらいで、大した成績は残していない。

全国リーグで、マットグロッソ州のチームでの最上位は、ルヴェルデンセというルーカスドヒオヴェルジという都市にあるチームが2部リーグに所属している。このルーカスドヒオヴェルジは、近年、大豆栽培など近代的大規模農業で注目されている都市だ。

そんなサッカー事情のクイアバに最新鋭の近代スタジアムを作ってしまったのだから、W杯後にどのように活用するか、非常に難しい問題である。43000人収容のスタジアムを使いこなせるとは思えないが、ミストとクイアバがホームスタジアムとして使用するようだ。

さて、なにはともあれ、クイアバに足を運んだのなら、時間さえ許せば、パンタナウ(北パンタナウ)まで足を延ばしてほしい。プラス3日あれば十分に堪能できるだろう。ブラジルならではの大自然の中、カピバラやオオアリクイ、ワニ、そしてアララ・アズウ(世界最大のインコ)、トゥユユ(コウノトリの一種)、トゥッカーノ(オニオオハシ、ブラジルの国鳥)など数多くの動物、鳥類を観察できるだろう。6月はもっとも寒い時期になるが、乾季に当たるので、ツアーはしやすいと思う。

それほど時間がないという人には、ギマラインス高原もいいだろう。クイアバから約65キロ東に位置するテーブル状台地で、台地の上は広い高原になっている。トレッキングをしたり、滝や洞窟を楽しんだりすることができる。

(文/コウトク、写真/Getty Images)
写真は Chapada dos Guimarães シャパーダ・ダス・ギマランイス(ギマランイス高原)のCaverna “Aroe Jar”アロイ・ジャー洞窟にあるGruta da Lagoa Azulグルッタ・ダ・ラゴア・アズウ(ブルーラグーン洞窟)。洞窟内の湖が美しいブルーに見える時間は太陽の光が指す時間によって異なるので、時間を確認してから訪ねよう

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著者紹介

コウトク  2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。現在、スポーツナビのブログ「ブラジルサッカーレポート」(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/kohtoku/)を執筆中。