ブラジル各地でデモとスト。ブラジリアでは、先住民族と軍警察が衝突、先住民族は弓矢で応戦

2014年 05月 31日

バス運転手ストライキ

サルバドールでは27日終日、市内の全てのバスが止まり、150万人に影響が出た。26日からのストは、従業員が12%の賃上げを求めたのに対し会社側が9%として交渉が決裂したもの。地方労働裁(TRT)はピーク時70%、通常時50%の運行を命じたが、それが無視された。

マラニョン州サンルイスでも21日からバスのストが始まり、26、27日は終日全てのバスが止まった。リオでは今月半ばに起きたバスのストが、28日午前0時から再び始まった。

聖市では、メトロ従業員組合が27日夜の総会で来月(6月)5日からのスト入りを決めた。公社側調整案は7.8%で、35.7%調整を訴える組合側との交渉が決裂。市役所職員も28日からのスト決行を決めた。

麻州クイアバ、ピアウイ州テレジーナのバスのストは27日に終わったが、ゴイアニアでは(6月)9日に始まったスト続行が決まった。また、聖州内の軍警を代表する17団体は来月4日に州政府に対して抗議行動を行うことを決めた。

マルコ・アントニオ・テイシェイラ氏(FGVの行政学コース教員)の話。「昨年以降、W杯が近づくにつれ、全国の都市では、種々の社会階層や業種の集団が公共政策の質向上や給与調整、労働環境の改善などを求めてストを行い、サービスを停止している。一方、一般市民はそれによる損害を直に受け、交通手段を失い、日常生活に支障をきたしている。これは明らかに矛盾した動き。責任の一部は三つのレベルの行政にある。ストがこの時期に集中することは以前からわかっていること。前もって透明性のある話し合いを行っていればこのような混乱は避けえたはずだ」

(記事提供/ニッケイ新聞、写真(ブラジリア)/Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil、写真(リオデジャネイロ)/Fernando Frazão/Agência Brasil)
写真1ページ目:5月27日(火)、ブラジリア。マネ・ガヒンシャ・スタジアムに接近しようとしたデモ隊と、それを阻止しようとする軍警察の騎馬隊が衝突した。写真2ページ目:28日0時ごろ、リオデジャネイロではバス運転手の24時間ストライキが始まった

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