フォルタレーザ名物、中央市場

2014年 07月 4日

フォルタレーザ中央市場

ブラジルがコロンビアと対戦する舞台となる、セアラー州フォルタレーザの観光名所のひとつがメルカード・セントラウ・ヂ・フォルタレーザ(フォルタレーザ中央市場)だ。

同市場のはじまりは1809年。肉や果物、青果などを扱う木造建築の市場として生まれたという。1814年に、木造だった古くなった市場は取り壊され、同じ場所に新たな市場が作られ、庶民の台所と呼ばれるようになっていった。

1931年、建物内で生ものの肉や青果の販売が禁止され、代わりに、洋服類、寝具類などの生活用品や、民芸品、名産品のカジューから作られた加工食品、菓子類などが並ぶようになった。

年月と共にリフォームが重ねられ、1975年には市場は1200平方メートルに拡張された。販売される品も販売店も増えて、市場の中はまるで迷路のようになっていった。

やがて客層は、地元の人より、他の国や州からやってくる観光客の方が多くなっていった。

市場内に迷路の如く店がひしめき、電気の配線も整備されていなかったため、90年代のはじめころまでは、いつ配線がショートして火事が起きても不思議でないと心配されていたという。

1997年11月5日、官報によって条件にもとずいて新しく市場が再生されることが公表され、この法令にもとづいてアウベルト・ネポムセノ大通り199番にある市場は新しい姿を現わした。隣にはセー教会の大聖堂がそびえている。

559店舗をもつ5階建ての建物となり、うちワンフロアは駐車場となっている。地元の郷土料理が食べられるレストランもある。

(文/麻生雅人、写真/Thiago Cafardo/Portal da Copa)