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ブラジルはカカオ栽培に適した希少な地理的条件を持つ国のひとつ

ブラジルのカカオ

これまでこのコラムではブラジルにおけるチョコレートの市場についてお話してきました。今回は、チョコレートの原料であるカカオについてのお話です。

世界で栽培されているカカオの品種は大きく分けて、3つに分けられます。

<フォラステロ種 Forastero>
南米原産の栽培種で、産出量が多く安価。病害虫にも強く成長も早いため、チョコレートが普及するとともに、栽培しやすいフォラステロ種が好まれるようになりました。現在では、世界のカカオ生産量の80%をフォラステロ種が占めています。

フォラステロ種の原産地はアマゾン川流域などで、フォラステロは「異国の」という意味。色は黄色で、苦味が強いのが特徴です。ブラジル産カカオの大半はこの品種です。

<クリオロ種 Criollo>
有史以前から存在するカカオ豆の原生種であり、メソアメリカが原産。クリオロはスペイン語で「土着の」という意味です。クリオロ種は、フォラステロ種に比べて苦みが少なく、優れた味と香りをもっているので、昔から上質のカカオとされてきました。

マヤやアステカの時代、ヨーロッパの宮廷で飲まれていたのは上質のクリオロ種でした。しかし自然の変化や病気に弱く、実の数も少ないという弱点があるため、19世紀後半に壊滅状態となり、現在では稀少種となっています。色は赤や黄色で、苦味が少ないのが特徴です。

<トリニタリオ種 Trinitario>
クリオロ種とフォラステロ種を交配させた変種で、18世紀半ばに西インド諸島のトリニダード島で誕生しました。トリニタリオ種は中間の性質をもち、主にブレンド用として利用されているようです。

栽培が容易で品質もよく、ラテンアメリカでフレーバービーンズとして広く栽培されています。ブラジルのカカオ農家の中には、この品種の生産割合の向上に努めている動きがあります。

さて、カカオはとてもデリケートで、非常に栽培が難しく、栽培に適しているのは、赤道を挟んで北緯20度と南緯20度の間のみです。

しかも、最低気温が16度以下にならない高温多湿の土地で、かつ年間雨量や平均気温など、厳しい栽培条件をクリアした土地でしか育ちません。

そして、そんな、世界的にも稀少な土地を抱える国のひとつがブラジルです。ブラジルは、高品質なチョコレートを作ることのできる数少ない国として、大きなアドバンテージを持っているのです。

(写真・文/井川裕美子)
世界的にも限られた地域でのみ生産されるカカオ

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著者紹介

井川裕美子 Yumiko Ikawa  2010年、ブラジル人との結婚を機に、ブラジル南部のサンタカタリーナ州に移住。大の甘党で、自称スウィーツホリック。特にチョコレートをこよなく愛する。地元のチョコレート工場で働いた後、自宅にてブラジル産有機カカオバターとカカオパウダーを使った高カカオチョコレート作りを始め、カカオのおいしさに目覚める。チョコレートの真髄であるカカオを肌で知るため、バイーア州イタカレのカカオ農園を訪れる。チョコレートを通じた日本とブラジルのさらなる交流拡大を目指し、チョコレート大使として、まずはブラジル産チョコレートを日本に普及すべく尽力中。

連絡先はyikawa79@yahoo.co.jp