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ブラジル最大級の財閥グループ創始者が他界

アントニオ・エミリオ・モライス

伯国を代表する多国籍企業の一つ、ヴォトランチン・グループ名誉会長のアントニオ・エルミリオ・デ・モラエス氏(86)が24日夜、聖市の自宅で亡くなったと25日付伯字紙サイトが報じた。

聖州ヴォトランチン市で生まれた同グループは伯国最大級の財閥で、子会社を通じて金属、鉄鋼、セメント、紙・パルプ、農業、投資、金融などの事業を展開中だ。

アントニオ氏はグループ創始者のジョゼ・エリミリオ・デ・モラエスを父と4兄弟の次男で、父の母校の米国コロラド鉱業学校卒業と共に父の会社に就職。アルミニウムの需要が高まった1950年代に立ち上げたアルミニウム会社は、50年間でその生産量を100倍に伸ばした。

アントニオ氏は会社運営のために16カ月分の売上に相当する借金をした1956年、社内の事故で大火傷をし、1カ月昏睡状態に陥った。この経験は、可能な限り借金を避けるというグループの経営方針の確立のきっかけとなった。

アントニオ氏は同グループ経営審議会議長なども務め、カナダのセメント会社買収などを通して同グループを多国籍企業に改造。事業内容も急速に広げ、企業家、経営者として成功を収めると共に書物や脚本も執筆。ブラジル文学アカデミーの会員でもある。

アントニオ氏は伯国赤十字社のような非営利団体の活動にも精力を注いだ。聖市のポルトゲーザ慈善協会会長職は、40年の長きにわたった。

同氏への人柄は「シンプル」の一言に尽き、誰とでも気さくに言葉を交わし、人望も厚かった。同氏の遺体は25日朝、ベネフィセンシア・ポルトゲーザ病院貴賓室に移され、弔問客らが最後の別れを告げた後、モルンビー墓地に葬られた。

葬儀ではジウマ大統領ら政財界の大物も弔意を表明。聖州商業協会のロジェリオ・アマト会長は「国の歴史に名を残す人物の一人で、多くの人がその業績や人となり、簡潔にして愛国心に満ちた生涯の価値を改めて認めているはずだ」と賞賛。

ベネフィセンシア・ポルトゲーザ病院のフェルナンド・ラマーリョ評議会議長は「エリミリオ氏一家が全ての人に対応出来るよう、何十年も病院のために尽くしてくれたから数々の困難を乗り越えてこられた」と証した。

ブラデスコのカルロス・トラブコ・トラッピ頭取は「民間企業がイニシアチブをとる事を主張したパイオニアの一人」「彼の勇気がヴォトランチンをこれほどの企業に育て上げた」とし、同行のラザロ・デ・メロ・ブランダン経営審議会議長も「国のために最善となる事を追及し続け、誰も追随出来ないモデルを残した」と評した。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Ricardo Stuckert/Abr (04/07/2003))
写真は2003年、エザミ誌に優良企業家として表彰されたアントニオ氏とルーラ大統領(右、当時)

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