コリンチャンスに新星誕生。17歳のストライカー、マウコン

2014年 09月 25日

マウコン コリンチャンス

ブラジル国内で屈指の人気を誇るサッカー・クラブ、コリンチャンスに17歳の有望フォワード、マウコン(マルコン)が台頭しつつある。

1997年2月26日生まれのマウコンは、現在、全国選手権1部のチームの登録選手の中で限りなく最年少に近い選手だ。

ましてやそれが、全国選手権優勝や、南米一を競うリベルタドーレス杯への出場圏内を意味するG4(4位以上)入りを狙える位置にいるコリンチャンス(24日現在4位)のレギュラーとして出場しているのだから大きな意味がある。

コリンチャンスのジュニア・チーム時代に28試合で91得点をあげるという驚異的な成績が認められ、トップ・チームと今年3月に正式契約したマウコンだが、本格的に試合に出はじめたのは9月になってからだ。

マノ・メネゼス監督は起用のタイミングについて、「才能は最初からわかっていたが、どこで使うかが腕の見せどころ。それが今だったということだ」と語っている。

2度目の先発(通産5試合目)となった9月18日、対シャペコエンセ戦に右ウイングで出場したマウコンは、前半10分にプロとしての初得点を決め、一躍注目の存在となった。

「いつもロビーニョやネイマールになることを夢見ていた。彼らみたいに相手ディフェンダーを超える位置を狙っているんだ」とマウコンは喜びを語った。

だが、マウコンの存在にそれ以上に大きなスポットを当てたのは、次戦にあたる9月21日、本拠地イタケロン・スタジアムで行なわれた、宿敵のライバル、サンパウロFC戦だ。前試合での内容が買われ、この試合にもいきなり先発で抜擢されたマウコン(マルコン)は、3-23でチームの勝利に貢献し、その3点すべてになんらかの形で絡む活躍を見せた。

ブラジル国内のサッカー・ファンへの知名度を一気に高めた活躍には、マノ監督も「状態が良ければ使い続けるよ」と語った。

そんな活躍中の息子に対し、マウコンの母親は毎日のように電話をかけ、彼のフェイスブックのページの管理まで行なっているという。

彼女はマウコンが幼い頃に離婚し、サンパウロ東部ヴィラ・フォルモーザにあるファベーラで女一手でマウコンとその弟を育ててきた。現在はタツアペのコンドミニアムに3人で住んでいる。

17歳にして名門チームのレギュラー格になると、夢は自然と世界へと目が向きがちだが、マウコンの現在の目標は欧州のリーグに行くことではない。「このチームで優勝しないとね」とマウコンはコリンチャンスへのさらなる貢献を誓っている(23日付アゴラ紙より)。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/TV GLOBO/Campeonato Brasileiro)
9月18日、ゴールを決めたマウコン(右)。カンピオナート・ブラジレイロ(ブラジレイラォン)の試合のいくつかはグローボインターナショナルで生放送中。問い合わせはスカパー!、もしくはアイピーシーワールドまで