ブラジル統一選挙、棄権率は1998年以降、最多に

2014年 10月 9日

生体認証機能つき電子選挙投票機

選挙高等裁判所が(10月)7日、(今月)5日の統一選一次投票には1億4280万人の有権者中2770万人が欠席、棄権率は19.4%だったと発表した。

同日付「G1」サイトによると、大統領選で見た場合の棄権率は19.4%、白票は全投票数1億1510万票中の440万票(3.8%)で、どちらも1998年の棄権率21.5%と白票8.0%に次ぐ高率となった。また、無効票は5.8%で、2002年選挙の7.4%に次ぐ高率となった。

聖州の場合の棄権率はほぼ20%で、2010年の選挙より約3%ポイント高かった。聖州選挙裁判所広報官のマリア・フランシスカ・モッタ氏によると、棄権率が高かった理由の一つは有権者の情報が更新されていなかったためだという。

有権者の情報の一斉更新は1989年が最後で、引越や結婚などで投票地変更などを行うべきだったのに情報が更新されていない人が相当数いると考えられる。同広報官によると、有権者の指紋登録が行われ、情報が更新されている自治体での棄権率は11%のみだったという。

なお、今回の選挙で当選した下議513人中87人(16.95%)は政治家の息子や親戚。下議最年長はミナス(・ジェライス)州選出のボニファシオ・アンドラダ氏(民主社会党、84)で、最年少はバイア州選出のウルドゥリコ・ジュニオル氏(キリスト者労働党、22)。上議最年長はパライバ州選出のジョゼ・マラニョン氏(民主運動党、81)だった。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Wilson Dias/ABr)
ブラジルの選挙は電子選挙。写真は、2014年に一部地域で導入された指紋による生体認証システムを搭載した投票機