リオ+20会議のスピーチで世界中の人々の心を動かしたホセ・ムヒカ大統領(ウルグアイ)の青いワーゲンを、アラブの富豪が100万ドルで買いたいと申し出る
2014年 11月 7日ウルグアイのホセ・ムヒカ大統領の愛車である青いフォルクスワーゲンをアラブの富豪が100万USドルで買い取りたいと申し出ていると、ブラジルのメディア「オ・グローボ」(11月6日づけ)が伝えている。
ムヒカ大統領は、質素な生活をしていることや、ウルグアイでマリファナを合法化したこと、2012年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連持続可能な開発会議(リオ+20)でのスピーチなどで世界中に知られている。雑誌「タイム」の「世界で最も影響力のある100」にも選ばれている。
そしてまた、愛車である青い旧型フォルクスワーゲンでときどき週末にドライブをしていることも有名なのだそうだ。
その有名な、ムヒカ大統領の1987年型の青いワーゲンを、あるアラブの富豪が100万USドルで売って欲しいと申し出ていると、ウルグアイの新聞「ブルケーダ」が報じたという。申し出は、今年(2014年)6月にボリビアのサンタクルスでG77プラス中国サミットが開催されたときにされたとのこと。
同紙によるとムヒカ大統領は、ワーゲンを買い受けたいとラブコールを他からも受けているという。9月にモンテビデオでメキシコのフェルペ・エンリケス大使と面会した際にも、10台の4DW車と、有名な大統領のワーゲンを交換して欲しいという申し出があったという。
ムヒカ大統領は同新聞に「最初、話を聞いたときは冗談かと思っていましたが、その後また同じような申し出があったので本気なのかなと思いました。もし、本当にこの取引が成立するのなら、お金は全て、貧困層のための住居支援プログラムか、もしくは他のウルグアイを助けるために使われます」と答えている。
ちなみに、同じ型のワーゲンの価値は、現在2800USドルだという。
(文/麻生雅人、写真/Presidência do Uruguai)
ウルグアイのホセ・ムヒカ大統領の青いフォルクスワーゲン