サンパウロで日本の食文化が味わえるレストラン続々。今度はシュハスコの本拠地ブラジルで日本式焼肉に挑戦

2014年 11月 25日

TAKASU29

「日本の食文化は寿司だけじゃないことを紹介したい」。

そんな想いを共有する日系三世のタムラ・マルシオさんとアレシャンドレさん兄弟、従兄弟のアダルベルトさんに加え、その幼馴染グスタボ・スガワラさんの4人が、今年1月に聖市東部タツアペに日本式焼肉レストラン「TAKASU29」を開店した。

「シュラスコ(シュハスコ)の国に日本式焼肉を」という意気込みから、店名の29は「ニク」からとった。TAKASUはタムラのTA、元ソシオ(共同経営者)のカジヤさんのKA、スガワラさんのSUを合わせた。

同店で経営や仕入れを担当するマルシオさん(37)は、「岩塩をまぶして塊で焼くのが当たり前のこの国で、サシたっぷりの肉を薄く切ってタレに付けて食べる日本式を広めるのは、大きな挑戦だね。でも前から飲食店を経営したかった」と語る。

4人の中で一番長い15年の日本滞在経験を持ち、5年間は焼肉店を含む飲食店の厨房で働いていた料理長のグスタボ・スガワラさん(38)も「ありきたりの日本食をやるより、もっと革新的な事をしたかった」と語った。当地の肉屋で売っている味つき肉は、古いものや質の低いものを使っている印象が一般にあることから、「肉をタレにつけこまない」やり方で、食べるときに自分でタレにつける。

豊富なメニューからアラカルトで注文でき、コースメニューも49.904レアルから149.90レアルまで、26レアルの子供用メニューもある。4人の新境地開拓を目指す挑戦は始まったばかりだ。

「TAKASU29」
住所:聖(サンパウロ)市タツアペ区Euclides Pacheco通り,996番
営業時間:火曜から土曜の19時から23時。昼は土曜、日曜の12時から15時
電話:11-3892-8949
サイト:www.restaurantetakasu.com.br

(写真・記事提供/ニッケイ新聞)
写真(左)料理長グスタボさんと(右)ホール長フランキさん