サウヴァドールの街が赤く染まる日。サンタバーバラの祭、開催

2014年 12月 8日

サンタバーバラの祭

花火の音とともに祭りがスタートしたのは朝6時。強い日差しの下で何百人もの幅広い年齢の人々が、広場に集まった。

中には、生まれる前からサンタバーバラ/イアンサンの信者だったという人もいる。

「私の父親はずっと昔からサンタバーバラの信者でした。私が生まれる前も、父は、私が無事に生まれてくるようにサンタバーバラに祈ったそうです。結果、私は元気に生まれてきました。だから私は生まれる前から信者だったんです。今日、私はは53歳になった自分を祝い、彼女に礼拝するためにここに来ました。私はこの世に生がある限り、毎年、彼女にお礼をいいます」とバウビーノ・オリヴェイラさん(53)は語った。

サンタバーバラの祭

「私の家では代々、サンタバーバラを祀っています。父は、私の妹が生まれるとき蝋燭を立てて彼女に祈りを捧げました。妹は元気にうまれ、バーバラと名付けられました。もちろん私自身も信者です」とセレスチ・ホッシャさん(63)はいう。

セレスチさんは病気持ちだが、病に伏せっていてもこの祭りにだけは毎年参加するという。

「私は心臓が弱いのですが、でも祭りには参加します。サンタバーバラの日には仕事を休んでここに来ますが、上司もこの日のことは知っていて、仕事を休むことを許可してくれます。この日は家中をかたずけ花を飾ります。サンタバーバラは私の願いを必ずかなえてくれるのです」(セレスチ・ホッシャさん)

夜明けを迎えたあと、信者たちはバジリカ大聖堂と黒人たちのためのホザーリオ教会のミサに参加した。

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(文/麻生雅人、写真上/Elói Corrêa/GOVBA、写真下/Tatiana Azeviche/Setur))