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「あなたはレイプするほどの価値もない女だ」。ブラジルで右派有力政治家が問題発言で物議醸す

ボウソナロ議員

「あなたはレイプするほどの価値もない女だ」。

議会の席でのこのような発言を行い、物議を醸している議員がいる。それがジャイール・ボウソナロ下院議員(進歩党・PP)だ。

事が起きたのは(12月)9日の下院で、前人権局長官のマリア・ド・ロザリオ下院議員(労働者党・PT)が、軍事政権時代の実態調査を行い、「世界人権デー」の10日に最終報告を発表する真相究明委員会に対する賛辞の演説を行った後、壇上に立ったボウソナロ氏が議場を立ち去ろうとするマリア氏を呼び止めた。

ボウソナロ氏は壇上から、「マリア・ド・ロザリオ下議、そこにいるがいい。この間、あなたは私を強姦魔と呼び、私はあなたに『私があなたを犯さないのはあなたにそれだけの価値がないからだ』と言った。今度は私の言う事を聞く番だ」と言ったのだ。

退役軍人のボウソナロ氏には、世論的に軍の過去の行動が批判を受けること必至の真相究明委員会の調査は不愉快なもので、人権局長官でもあったマリア氏が同委員会をほめ、軍政下での迫害や誘拐などの人権侵害を批判する発言を行ったのに反発して壇上に立ったのだが、公の場で議員がこうした発言を行ったことで衝撃が走った。

この発言の背景には11年前の伏線があった。

ボウソナロ氏が2003年、下院の廊下でテレビ局のインタビューに応じていたところ、マリア氏がそれをさえぎって口論となり、マリア氏が「強姦魔」と叫んだところ、今回と全く言葉を返したのだ。このときのボウソナロ氏は、マリア氏を突くなどの暴力行為まで行っている。

ボウソナロ氏は左翼政権が続くブラジルにおいて徹底した右派として知られ、女性問題に関しては家庭内暴力に関する法「マリア・ダ・ペーニャ法」の成立に反対。さらに同性愛に関しても批判的な立場をとり、人種的公平さを目的とした大学の黒人定数割当の法案にも反対している。

そんなボウソナロ氏だが、先の統一選挙ではリオ州でもっとも多くの得票数を獲得した下院議員としても知られている。それはリオがカトリックの影響が強く、犯罪を取り締まる人物を求める傾向が強いためだが、ボウソナロ氏は熱心なカトリック教徒で犯罪に対しても強硬派で知られており、そこが同州での好感につながっている。同氏はこのリオでの人気を背景に、18年の大統領選への出馬も視野に入れているほどだ。

ただ、このような政治姿勢を持っている人物であるにも関わらず、ボウソナロ氏が所属するPPは左翼政権のPTを支持している。ボウソナロ氏自身も、社会的弱者の底上げを信条とするPTの政治方針に批判的な物言いを少なからず行っているにも関わらずだ。

ただ、こうしたいきさつ上、ボウソナロ氏は左翼政党からは敵対視されている。今回の発言を受け、マリア氏は10日に「女性、議員、母としての尊厳を傷つけられた」として同氏を告発する意向を表明。マリア氏が所属するPTや、ブラジル共産党(PCdoB)、ブラジル社会党(PSB)、社会主義自由党(PSOL)の4党は10日、下院倫理委員会に同氏の議員罷免請求を提出した。この4党はいずれもブラジルを代表する左翼政党だ。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Gabriela Korossy/Câmara dos Deputados (10/12/2014))
ジャイール・ボウソナロ議員

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