日伯外交関係樹立120周年記念事業、ブラジルでは1月から開幕。一年通じて関連行事多数に

2014年 12月 16日

会議を行なう委員会メンバー

日伯外交関係樹立120周年記念事業ブラジル実行委員会(梅田邦夫委員長=駐伯日本国大使)は12日午後、在聖総領事館で第3回会合を行なった。梅田大使はじめ福嶌教輝総領事ほか、日系5団体会長ら約20人が出席した。

会議終了後に梅田大使、福嶌総領事、大使館広報文化班の髙田行紀一等書記官が取材に応じ、目玉企画としている花火大会と展覧会の状況、各地の記念行事やロゴマークの決定を明かした。

コロニアが期待する皇室のご来伯についての言及はなかった。

首都、マナウス、ベレン、ポルト・アレグレ各地で実行委員会が立ち上がっている。来年にパラナ州日本人入植百周年や、パラナ州・兵庫県の姉妹州県提携45周年を迎えるクリチバは、9月26日付け既報の通り。ベット・リッシャ州知事も署名し、政府としても全面的に支える方針だ。その他ベレン、ポルト・アレグレでも同様に、州政府関係者が委員に加わるなど協力関係を築いている。

年明けから複数の在外公館で開幕行事が行なわれ、ブラジリアでは1月28日、レシフェ(ヘシーフィ)では同月21日。ポルト・アレグレ、クリチバでも3月中に記念式典が開催される。サンパウロは1月中に、在聖総領事公邸で和食をテーマにしたレセプションを行なう。日本食を前面に打ち出し、開幕をアピールする。

ロゴマークは、聖州在住の日系人ブルーノ・ヒトシ・テルヤさん(27)の作品が採用された。千羽鶴をモチーフとし、日伯をイメージするカラーがあしらわれている。

目玉企画は「コシノ・ジュンコ氏演出の花火イベント」「ウジミナス製鉄所やセラード開発など日伯協力事業の展覧会」だが、前回10月の会議から大きな進展はなかった。

9月12日に予定する花火は、イビラプエラ公園を会場とし調整していたが、今会合では決定に至らず、環境保護などの観点から場所の変更も示唆した。

展覧会はJICAが主催し、全伯7、8カ所を巡回する予定だが、こちらも詳細は決まっていない。二事業で約8500万円の予算を計上しており、「前回の会議後に寄付を募り始めたが、まだ多額は集まっていない」という。

サンパウロ管轄内においては、外交120周年を題材とした「アギア・デ・オウロ」が出場するサンバカーニバル(2月)、日体大を招いた日伯野球大会(3月)、県連日本祭り(7月)、総領事館創設100周年(同)など多数の事業を予定している。次回会合は2月上旬を予定している。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真提供/在聖総領事館)
写真は会議を行なう委員会メンバー