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2015年、セレソン・ブラジレイラの命運、鍵を握るのは「ネイマールの攻撃パートナー」!?

ネイマール、ゴイアニアでトレーニング

64年ぶりの自国開催のサッカーワールドカップで、通算6度目の優勝を至上命題として挑んだ伯国代表(セレソン)だったが、無残にも準決勝でドイツに記録的大差の7対1で敗れ、その夢はついえた。

新年に続々と控える公式戦に向けて、新生カナリヤ軍団の行方、かじ取りを予想してみた。

時に傲慢ともとれる程の強烈な自負心を持って対戦相手を粉砕してきた力強さは、W杯以来、失われて既に久しい。

攻撃をネイマール1人に依存したチームの限界だったとも言える。彼の負傷と主将チアゴ・シルバの出場停止で、攻守の要を失ったチームは試合開始早々の失点で自制心を失い、強引な突破を仕掛けてはボールを奪われ、ドイツの精度の高いカウンター攻撃の餌食となった。

著しく傷ついた”サッカー王国”の威信を回復させるべく、監督の座についたのは元セレソンの主将として1994年の優勝に貢献した闘将ドゥンガ。2010年南アフリカ大会以来の帰り咲き人事だった。

前任者のフィリポン監督時代以上にピッチの内外で厳格な規律を求め、国内リーグ、海外リーグ、若手、ベテランに関わらず招集した新生カナリヤ軍団は、W杯後の親善試合を無傷の6連勝で終えた。

優勝、準優勝、優勝を果たした1994年から2002年の3大会は、ロマーリオ、ベベト、ロナウド、リバウド、ロナウジーニョ等、最前線にこそ天才的な閃きを持つエースストライカーを配置するも、実は堅守速攻型の手堅いサッカーをするチームだった。

それも2006年は仏国ジダンの天才の前に散り、2010年以降はストライカーも小粒化し、昨年大会も攻撃をネイマール頼みで、相方のフレッジでは彼の負担を軽減させるのは荷が重かった。

ブラジル代表指揮官が常に悩まされるジレンマに、国民から、いや世界中のサッカー関係者からよせられる「ブラジルは攻撃的なサッカーをして勝たなくてはならない」という幻想、呪縛で、それに逆らい堅守速攻のサッカーで優勝しても満足するものは少なく、負けようものなら、それこそ火の出るような非難が待っている。

ドゥンガは、選手としては相手攻撃に厳しく当たる守備が売り物だったし、監督としても決して派手なプレーを好まない。サイドバックの人選にそれは如実に現れ、前代表で積極的な攻撃参加に定評があるも、守備時に献身性を欠くことの多かったレギュラーのマルセロとアルベスを一度も招集していない。

世界のサッカーの潮流がそうであるように、ドゥンガ率いるセレソンも今後、ますます強固な守備からの素早いカウンター攻撃に活路を見出していくスタイルを取るだろう。

今年の親善試合6試合で1失点しか喫することのなかった守備は定評を得つつあるが、ネイマールの攻撃パートナー、最後の創造性を発揮する役を担う選手は未だ選考過程と言える。

1年後のリオ五輪を控える五輪代表にもサントスFCのガブリエル(ガブリエウ、通称ガビゴウ)など期待の選手はいるが、フル代表でどこまでやれるかは未知数だ。

新年は息つく間も無く重要な公式戦が目白押しだ。6月には南米選手権(チリ)、次の2018年ロシアワールドカップ予選は早くも今年の10月には開始され、来年には南米選手権100周年記念大会(米国)も待っている。

「理想か現実か?」「継続か世代交代か?」背反する課題を抱える第二次ドゥンガ政権は、6月に最初の試練の時を迎える。少なくとも地元開催のW杯による国民からの過大な期待――大きなプレッシャーはなくなった。

W杯大敗後の”暫定政権”という印象も持たれるドゥンガだけに、南米選手権で最低でも決勝進出の結果を残したいところだ。「火中の栗を拾った」とも言えるその決断は吉と出るか?その動向には新年も注目が集まりそうだ。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Marcelo Camargo/Agência Brasil)
写真は2014年6月2日、ゴイアニアでトレーニングを行うブラジル代表。中央はネイマール

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