ブラジルの宇宙機関が開発した超小型衛星、「きぼう」日本実験棟から放出

2015年 02月 6日

JAXA 宇宙ステーション

2015年2月5日午後9時50分に、「きぼう」日本実験棟からブラジル国立宇宙研究所(INPE)及びブラジル航空技術大学(ITA)が開発した超小型衛星AESP14が、筑波宇宙センターの「きぼう」運用管制チームからのコマンドにより放出されました。

AESP14は、「きぼう」からの超小型衛星の放出機会提供(有償の仕組み)を利用し、有人宇宙システム(株)がブラジル宇宙庁の要請を受けて打ち上げるものです。

今回で小型衛星放出機構(J-SSOD)を使用した放出としては3回目(10基目)、「きぼう」からの超小型衛星放出は6回目(56基目)となりました。

J-SSODは、CubeSat規格(10cm×10cm×10cm)の超小型衛星を、「きぼう」のエアロックから搬出して放出機構で打ち出し、軌道に乗せるためのJAXAが開発した機構です。

AESP14は、1月12日にドラゴン補給船運用5号機(SpX-5)でISSに運ばれ、1月29日に「きぼう」のエアロック内にセットされ、2月4日には「きぼう」エアロックの減圧が行われ放出に備えていました。

今後、ブラジルの宇宙機関によって、AESP14の運用が行われます。

また、AESPプログラムマネージャであるブラジル航空技術大学のペドロ・ラカヴァ教授と衛星開発を担当した技術者3名が筑波宇宙センターにてAESP14の放出を見守りました。

JAXAは「きぼう」日本実験棟を活用することで、ブラジルを始め、ISS計画の国際パートナー以外の各国宇宙機関とも協力していきます。

(写真・記事提供/宇宙航空開発研究機構 宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター
写真はAESP14の放出の様子(出典:JAXA/NASA)