ブラジルで黄熱病による死者。市役所が予防接種を呼びかける

2015年 02月 17日

ブラジルで黄熱病

ゴイアス州アウト・パライゾ(市)で黄熱病による死者が出た事で、同市の市役所が月齢6カ月以上の市民に予防接種を受けるよう呼びかけている。

予防接種の対象から外れるのは妊婦と授乳中の母親のみで、市役所では3000人分のワクチンを市内各地の保健所などに用意している。

黄熱病で死亡したのは同市在住の22歳の青年で、最初は出血性のデング熱と診断され、ブラジリアの病院に入院していたが、14日に死亡。検査の結果、黄熱病であった事が確認された。

同市市役所では、バンブー広場、ノヴォ・オリゾンテ保健所、市立病院、アナ・アギアル校、州道118号線から同市に入る地点など、計11カ所で予防接種を受けられるよう手配した他、市保健局の職員を近隣のコミュニティーに派遣し、啓蒙活動を行う予定だ。

予防接種を受けていない市民や他の自治体からの訪問者は、朝夕は原生林や草むらなどに入らない、長袖、長ズボンを使用し、肌の露出を極力抑える。首筋や耳なども含む露出部には2~4時間おきに虫除けの薬を使うなどの注意が必要だ。

市役所では、発熱や頭痛、吐き気、嘔吐、体の痛みなどの症状が現れたらなるべく早く医療機関に行くよう呼びかけ、歯茎や鼻、胃や腸から出血がある場合は即刻病院に行くよう指示している(2月15日付アジェンシア・ブラジルより)。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/José Cruz/Agência Brasil)