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主婦も思わずぎょぎょぎょ!  ブラジルでは水不足とドル高で魚の値段が高騰

魚値上げ

ブラジルのカトリック暦では、カルナヴァウが終わると同時に復活祭まで40日間の肉食禁止期間(クアレズマ)が始まる。この時期は毎年需給の関係で魚の値段が上がるが、今年は去年までと様相が異なるようだ。

TVグローボが2月18日、番組「ボンジーア・ブラジル」で報じたところによると、今年はドル高と渇水の影響で魚の値段が高騰しているという。

市場に生のタラを買いにきた主婦は値段を見て塩漬けのタラに変更した。魚の値段は過去12か月間、塩漬けで7.14、生魚で8.1%上昇しているという。

唯一値段が下がったのはイワシ(マイナス6%)で、ミナス・ジェライス州ベロオリゾンチ市の市場での調査ではイワシが最もよく売れているという。その他の魚は軒並み値上がりしており、メルルーサの切り身は15%、タラの塩漬けは20%、ピラチニンガの切り身は29%という高騰ぶりだ。

魚の市場価格に影響を及ぼしている要因として、輸入魚に関してはドル高、国内産魚は水不足が挙げられている。そこに季節的な要因が重なったことが高騰につながったといわれている。もともとクアレズマの間は他の時期に比べて需要が30%ほど上昇するという。

また、店によって値段が全く違うところも興味深い。ベロオリゾンチの市場で買い物をする母娘は、5キロの魚を買うにあたって、一番安い店を捜し歩き、計100レアル(約5000円)を節約したという。

魚が高すぎるので食卓のメニューを変更する家庭も出てきている。市場で買い物中の主婦は言う。

「魚が高すぎるからメニューを変更しなきゃ。卵とか野菜を使ったものに変えようかと思ってね」

卵も物価上昇とは無縁ではないものの、上昇率はまだ5%程度だ。

ただし、値段が上がったからといって、クアレズマの時期に魚を食べるのをやめる家庭はほとんどないようだ。

(文/余田庸子、写真/Reprodução/Bom Dia Brasil/TV Globo)
唯一、イワシのみが値下がり、他の魚は軒並み値上がりしている。TVグローボのニュース番組「ボンジーア・ブラジル」はIPCTV(グローボ・インターナショナル)で放送中。視聴のお問い合わせは、080-3510-0676 日本語対応ダイヤルまで)

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