ペトロブラス贈収賄事件捜査に進展。厚生省絡みの不正に関与した政治家にもメス

2015年 04月 12日

ヴァルガス元下院議員

ヴァルガス容疑者は、2014年3月にラヴァ・ジャット作戦が始まったとき、関与が疑われた最初の政治家の1人だった。ペトロブラス贈収賄事件の仕掛け人とされる闇ブローカー、アウベルト・ユセフ容疑者と同じパラナ州選出の下院議員で、ユセフ容疑者が借りた航空機を利用したことが指摘された。ユセフ容疑者と親しい間柄にあったことは昨年4月、電話の通話記録からも証明されている。これが元でヴァルガス容疑者は、同年12月に議員を罷免となった。

今回のヴァルガス容疑者の逮捕は、その際に話題となったユセフ容疑者の架空会社ラボジェンに対して保健省が便宜を図るよう、取り持ったことが理由のひとつとなっている。アルゴーロ容疑者もこの件への関与での逮捕だ。

ヴァルガス容疑者とその兄弟には、広告企業のボルジ/ロウ社やIT企業7社が連邦貯蓄銀行や保健省(厚生省)などと結んだ契約をふたりが経営者として名を連ねる架空会社2社に下請けさせ、賄賂を受け取っていた容疑もかけられている。

一方、コヘア氏は、ペトロブラス元供給部長のパウロ・ホベルト・コスタ容疑者から530万レアルの収賄を受けたことが連邦警察への供述で指摘されていた。

今回の捜査は元下議3人を絡む7人の逮捕とコへア氏の嫁のマルシア・ダンジ・コヘア・ジ・オリヴェイラ氏ら9人への出頭命令、16件の家宅捜索が含まれており、その範囲は連邦直轄区と6州に及んだ。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Renato Araújo/Câmara dos Deputados)
アンドレ・ヴァルガス容疑者(元労働者党・PT、現在は無所属)。写真は2012年、ブラジリア

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