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W杯ブラジル大会開催から1年。公共工事の進捗は・・・?

ワールドカップ以降の公共工事

ワールドカップ開催からちょうど1年を迎えた6月12日、TVグローボが番組「ボンジーア・ブラジル」で、ブラジル各地における公共工事の進捗を伝えている。

試合がブラジルにとって不名誉な結果に終わったのは周知のとおりだが、芝生の外でも誇らしい気になれない状態が各地で見られるようだ。ワールドカップ前までに完成予定だった公共工事が、多数未完成のまま放置されているという。

ブラジルでのワールドカップ開催が決まった時、ブラジル中が喜びに包まれた。サッカー界はもちろんのことだが、これを機に全国でインフラ整備が進むという期待感が何百万人ものブラジル人の中に生まれた。

ところが、世界の祭典から1年経った今、多くの町で未完成のまま公共工事が放置されている。

パラナ州ではサン・ジョゼ・ドス・ピニャイス市の国際空港から同州クリチーバ市内のバスターミナルまでをつなぐ道路が作られる予定だったが、建設予定ルートは舗装もされず、地面むき出しに放置されたままだ。

リオ・グランヂ・ド・ノルチ州ナタウ市では55キロの歩道が舗装される予定だったが、実際に舗装が終わっているのは5キロのみだ。またバス停300か所に屋根が付けられる予定だったがこちらは未着手。この事態を受けて市は既存の契約を破棄して新たに入札をし、請負先企業を決めるという。とはいえまだまだ完成のめどが立たない状態に変わりはない。

ペルナンブーコ州では最も大きな投資は交通網の整備だった。5億2千900万レアル(約211億円)を投じて4つの大きな道路工事が行われるはずだったが、完成したのはバスターミナル1つだった。

幻の「ワールドカップ道路」は道路上の各停留所から競技場まで観衆を運ぶ予定だったが、これも未完成だ。ワールドカップまでに完成予定だった2つの国道も未完成のまま。ワールドカップ道路には55か所の停留所が作られるはずだったが、うち20カ所は未完成だ。国道建設計画においては1日45万人の乗客を運べるようになるはずだったが、実際に利用している乗客は10万人程度だ。

「工事が中断しているのは、連邦警察が展開中の汚職捜査『ラヴァ・ジャット作戦』の捜査対象になっている企業が建設コンソーシアムの中に入っていることが影響している」(ペルナンブーコ州運輸局長)

もう一つのペルナンブーコ州の未完成プロジェクトは全国でも指折りの規模だ。

現在森の真ん中に位置する州内のとある場所に、かつてインテリジェントシティを建設する計画があった。ワールドカップ記念都市、と呼ばれるはずだったその場所にはサッカー競技場だけでなく、住居、学校、オフィスビル、レジャー施設が建設される予定だった。

計画には住居4500世帯分、学校、大学、オフィス棟、市民サービス棟、国際会議場そしてショッピングセンターまでの建設が含まれていた。計画のうち唯一実現したのはサッカー競技場建設だけだ。その他の建築物については着手される気配もない。

リオ・デ・ジャネイロでは国際空港の改築が未だに終わっていない。2度の工期中断を経て去年やっと工事の引継先が見つかり、作業が進み始めたところだ。

セアラー州フォルタレーザ市の空港も、完成からは程遠い。去年の5月から工事は止まったままだ。

今使える状態なのはスロープ、駐機場、国内線搭乗待合室のみで州政府はここまでですでに5千400万レアル(約21億円)を費やしている。ブラジル空港インフラ業務公社(Infraero)によれば、この支出は当初ワールドカップまでに空港を完成させる費用として見積もっていた額で、残りの工事の完了は早くても2017年以降になる見通しだという。

首都ブラジリアでは空港と市の北側を結ぶ次世代型路面電車システム(VLT)が建設される予定だったが建設は進んでいない。3千万レアル(約12億円)の予算が組まれたが、ブラジリア連邦区はこの工事の優先度は高くないとしている。労働組合が労働力の提供に応じれば今年やっと入札が始められるようになる。

マット・グロッソ州クイアバ市とヴァルゼア・グランヂ市の住民にとって、待望の公共工事はやはりVLTだ。2012年に建設が始まったが、計画の20%も完成していない。工事は7度にわたり中断し、州政府が言うには車両が走り出すのは早くて2018年だという。

もしVLTが完成していれば1日に16万人が利用していると見られているが、当面市民は放置された作りかけのレールやあちこちに転がるコンクリートとともに過ごすことになる。クイアバのVLT建設コンソーシアムは建設の遅れについて、工期見積もりに誤りがあったと述べている。

ナタウ市は歩道の舗装工事には別の建設業者と契約する予定だという。

パラナ州はサン・ジョゼ・ドス・ピニャイスの高速道路は来年の2月には完成するという。

ワールドカップシティの工事についてはペルナンブーコ州も競技場建設に関わったオデブレヒト社も工事の完成予定について何も語っていない。

(文/余田庸子、写真/Reprodução/Bom Dia Brasil/TV Globo)
写真は「ボンジーア・ブラジル」より、VLT建設が進んでいないブラジリア。TVグローボのニュース番組はIPCTV(グローボ・インターナショナル)で放送中。視聴のお問い合わせは、080-3510-0676 日本語対応ダイヤルまで

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