ドキュメンタリー映画「ブラジル・バン・バン・バン:ザ・ストーリー・オブ・ソンゼイラ ~ジャイルス・ピーターソンとパーフェクトビートを探しもとめて ~」がクラウドファンディングで、リオのマレー地区で活動するNGO団体を支援

2015年 08月 9日

ブラジル・バン・バン・バン:ザ・ストーリー・オブ・ソンゼイラ ジャイルス・ピーターソンとパーフェクトビートを探しもとめて

英国のラジオ/クラブ DJジャイルス・ピーターソンがブラジルへ赴き、現地の音楽家たちを集めてプロジェクトアルバムを制作。その過程をフィルムに収めたドキュメンタリー映画「ブラジル・バン・バン・バン:ザ・ストーリー・オブ・ソンゼイラ ~ジャイルス・ピーターソンとパーフェクトビートを探しもとめて ~」が、今秋、日本で公開されることが決定した。

同映画の日本版を制作・配給するシャララカンパニーでは、同映画の日本版制作と上映のための資金をクラウドファンディングで募集、集まった資金の一部と、興行純利益の50%を、リオデジャネイロのファヴェーラの青少年支援団体に寄付をするプロジェクトを実施する。

映画「ブラジル・バン・バン・バン:ザ・ストーリー・オブ・ソンゼイラ ~ジャイルス・ピーターソンとパーフェクトビートを探しもとめて ~」は、ジャイルス・ピーターソンが現地の音楽家や、英国のトラックメイカーらと組んだプロジェクト、ソンゼイラの名のもとに制作したレコード「ブラジル・バン・バン・バン」の、制作過程を収めたドキュメンタリー映画。

クラウドファンディングや興行収益の一部が寄付されるのは、リオデジャネイロ市北部の複合ファヴェーラで知られるマレー地区にある「ルッタ・ペラ・パス(平和のための闘い、英語で言えばファイト・フォー・ピース)」。ボクシングなどの格闘技を組み込んだ教育プログラムを通じて、犯罪や暴力と闘う青少年たちを支援するNGO団体とのこと。

映画「ブラジル・バン・バン・バン:ザ・ストーリー・オブ・ソンゼイラ ~ジャイルス・ピーターソンとパーフェクトビートを探しもとめて ~」を監督したチャーリー・インマン、ベンジャミン・ホフマンのふたりが、同団体の映像を手掛けたことがある縁から、今回の寄付プロジェクトが実現する運びとなった。日本での映画上映の支援や観劇をすることが、直接、リオデジャネイロの未来を作る手助けになるという仕組みだ。

また、クラウドファンディングには金額によって、日本版の映画エンドロールへの名前の掲載(15,000円以上)、ジャイルス・ピーターソンも出席する、映画公開記念を祝うVIPカクテル・パーティへのスペシャル・インビテーション1組2名(30,000円以上、限定30名)など、さまざまなリターンも用意されている。クラウドファンディングの実施は10月1日(木)まで。

映画では、エウザ・ソアーリス(エルザ・ソアレス)、ナナ・ヴァスコンセロス、マルコス・ヴァーリといったブラジル音楽界を支えてきた重鎮たちから、カシン、ルカス・サンタナといったリオから発信されるグローバルサウンドの旗手たち、女優兼歌手のエマヌエリ・アラウージョ、セウ・ジョルジ、マルチナーリア、アルリンド・クルースら録音の様子から、レコードコレクターとしても知られるエジ・モッタのコレクション、サンバ団体マンゲイラのクアドラでの練習風景などが登場する。

(文/麻生雅人、写真提供/シャララカンパニー)
写真は映画「ブラジル・バン・バン・バン:ザ・ストーリー・オブ・ソンゼイラ ~ジャイルス・ピーターソンとパーフェクトビートを探しもとめて ~」の一場面。日本での映画の公開は10月9日(金)より、渋谷アップリンクにて。公式HPはhttp://www.brasilbambambam.jp/