ブラジル人は世界一、冷えたビールにこだわる!?

2015年 08月 24日

冷えたビール好き

ブラジルは冬ですが、日本は猛暑だったそうで、冷えたビールがおいしかったのでは?

冷えたビールと言えば、ブラジル人は冷えたビールへのこだわりが世界一強い民族ではないかと思います。ブラジルでは、ビールは過冷却(液体が凝固しないで凝固点より低い温度まで冷却された状態)が良しとされているようです。

過冷却されたビールは、衝撃を与えたり、ひと肌で温めたりすると瞬間的に凝固して、シャーベット状になってしまいます。そのため、ブラジルの呑み助は総じて優しくビールを注ぐ術を心得ているというわけです。

ブラジルのレストランでは、ビール専用の冷蔵庫があったりして良い按配で過冷却になるように温度管理がなされています。

こだわりは、客のテーブルでも同様。折角、冷たくしたビールもテーブルに出して時間が経つと温かくなって美味しさが損なわれてしまいますから、ブラジルでは瓶ビールを注文するとほとんどの場合、内部が発泡スチロールでできているビール瓶ケースに入れられて出してきます。

冷えたビール好き ブラジル人

ところで、そんなブラジル人プレゼントしたら喜ばれそうなタンブラーがあります。

THERMOS社が販売するタンブラー。ぼくも日本に帰国したときに買ってきてブラジルで使っているのですが、中が魔法瓶構造になっていて、保冷性能が非常に優れているので、冷たいビールにこだわるブラジル人に絶対受けると思います。

地味に有難いのが、冷たい飲み物を入れても結露しないという点です。結露が垂れて、テーブルを汚すこともありません。保温性能にも優れているので、朝はコーヒーを飲むのに使っています。ちびちび飲んでも直ぐに冷めてしまうことがありません。唯一の欠点は、見た目があまり美味しそうではないということくらいです。

さて、ここまで「冷えたビール」について書いてなんなんですが、サッポロのサイトによると、ビールの飲み頃温度は、夏の場合4~6°C。冬の場合は7~9°Cだそうです。ビールを冷やし過ぎると泡立ちが悪くなって、麦の成分も凝固してしまうそうです。ビールは適温にあるとき、最も味わいと香りがたち、さらに泡立ちも豊かになるんですねえ。

(文/唐木真吾、記事提供/ブラジル余話、写真/fabian.kron、Clovis Melo)
「カミジーニャ」と呼ばれる瓶ビール用の保冷ケース。ちなみにカミジーニャとは、コンドームのこと。言いえて妙…

著者紹介

唐木真吾 Shingo Karaki

唐木真吾 Shingo Karaki
1982年長野県生まれ。東京在住。2005年に早稲田大学商学部を卒業後、監査法人に就職。2012年に食品会社に転職し、ブラジルに5年8カ月間駐在。2018年2月に日本へ帰国。ブログ「ブラジル余話(http://tabatashingo.com/top/)」では、日本人の少ないブラジル北東部のさらに内陸部(ペルナンブーコ州ペトロリーナ)から見たブラジルを紹介している。
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