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ブラジルの国民的カクテル「カイピリーニャ」、名前の由来は”森の守護神”!?

カイピリーニャ

ブラジルの代表的なお酒カシャッサ(サトウキビを原料とした蒸留酒です)とライムで作られるカイピリーニャ。甘くてさっぱりとしたカイピリーニャは飲みやすくて、つい飲み過ぎてしまいます。

ブラジルに来たことがある人なら、一度はカイピリーニャを飲み過ぎて、後でクラクラになった経験がある人もいるのではないでしょうか。

ブラジルのカクテルと言えば、カイピリーニャというくらいメジャーなお酒ですがもともとは薬として飲まれていたという歴史があります。

1918年頃、サンパウロの内陸部でスペイン風邪を引いた患者に飲ませるシロップのレシピが作られました。そのレシピでは、レモン、ニンニク、はちみつ、そしてカシャッサを少々いれます。レシピにカサッシャが入っているのは、薬にアルコールを少し足すと薬効が早く表れると当時考えられていたためです。

いつからか、このレシピからニンニク、はちみつが除かれ、代わりにレモンの酸味を緩和するための砂糖が入れられるようになりました。そして、暑いブラジルでおいしく飲めるように氷をいれるようになりました。

こうして、現在のカイピリーニャが誕生したと言われています。

カイピリーニャの名前の起源ですが、もともとカイピーラ(Caipira)という単語は現代ではサンパウロ州やミナスジェライス州で内陸部に住む人のことを差す言葉として使われています。

カイピーラという言葉は、もともとはインディオの言葉(トゥピ語)のカイポーラ (Caipora)、クルピーラ(Curupira)に由来しています。カイポーラ(Caipora)はトゥピ語で「森の住人」、クルピーラ(Curupira)はブラジルの民間伝承されている守護神で、森の動物を狩人から守る、つま先が後ろ向きについているインディオの小人です。

カイピリーニャの原型である風邪薬で病気が治るのを、この守護神クルピーラのお蔭であると考えたブラジル人が、いつしかクルピーラの名前を取ってこの薬をカイピリーニャと呼び始めたのが名前の起源ではないかと考えられています。

また、ブラジルでカイピリーニャを注文するときは注意が必要です。普通に頼んだら、尋常じゃない量の砂糖が入ったカイピリーニャが出てくる可能性があるからです。日本人の味覚的には、「ポウカ・アスーカ(pouca açúcar)」=「砂糖少なめ」又は、「セン・アスーカ(sem açúcar)」=「砂糖なし」で注文して自分で調整するのが無難です。

サケリーニャ

ところで、よく「ブラジル人は創造的(クリエーティブ)である」と言われます(そのあとに、「ただし、革命的(イノベーティブ)ではない」という但書がつきますが…)。カイピリーニャに関しても同じで、ブラジル人はカイピリー ニャ・インスパイア系のドリンクをいろいろと世に送り出しています。例えば…。

カイピロスカ (Caipiroska)。カイピヴォジカ(caipivodka)とも呼ばれるこのドリンクは、カシャッサの代わりにウォッカ(スミノフ)を利用したものです。ロスカというのは、ロシアから来ているそうです。

カイピロン(カイピラォン) (Caipirão)。ポルトガルの酒、ベイロン(beirão)を利用したドリンク。

カイピリッシマ (Caipiríssima)。ラム酒(バカルディー)を入れたドリンク。

カイピヴィーニョ(Caipivinho)。ワインがベース。ポルトガル語でワインのことを「ヴィーニョ(Vinho)」と言います。

サケリーニャ(Saquerinha)。日本酒を使った、ドリンク。カシャッサよりもアルコール度数が低くて飲みやすいそうです。

(文/唐木真吾、記事提供/ブラジル余話、写真/upeters、Divulgação)
写真上、カイピリーニャ。写真下は日本酒「東麒麟」を使ったサケリーニャ

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著者紹介

1982年長野県生まれ。2005年に早稲田大学商学部を卒業後、監査法人に就職。2011年、社会人6年目に大学時代からの趣味であった海外一人旅が高じて、インドネシアのジョグジャカルタに4ヵ月間留学。帰国後、勤めていた監査法人を退職し、練馬のおんぼろ木造共同アパートを拠点にジャカルタでの就職活動を展開するも、予想外にもそれまで関係のなかったブラジルで働くことに。2012年からブラジル、ペルナンブーコ州ペトロリーナ在住。いまではすっかりブラジルの魅力にハマってしまいました。ブログ「ブラジル余話(http://tabatashingo.com/top/)」では、あまり日本人の居ないブラジル北東部のさらに内陸部からローカルな情報を発信しています。