ブラジルの新鮮なニュース、コラムを独自の目線から楽しくお届けします。もっとブラジルのことを知ってもっと好きになろう!

“ブランド離れ”が進むブラジル

ネイマール 出演

グローボ系ニュースサイト「G1」が9月28日付で伝えたところによると、この2年間でブラジル国民の消費志向に、あるひとつの変化が見られるという。特定のブランド、商標に対するこだわりが弱くなりつつあるというのだ。

この傾向はコンサルティング会社、ベインアンドカンパニー(以下「ベイン社」)が発表した、世界各国を対象とした調査「マネージメント手法と傾向」のラテンアメリカ部門の調査結果に示されている。

他国の傾向とは逆に、ブラジルとメキシコでは、調査対象となったエグゼクティブの68%が「商品ブランドに対するこだわりは特にない」と答えているという。

2013年に発表された調査では同じ質問に対し、両国で63%という結果だった。2013-2014年の間にラテンアメリカ全体でブランド離れが進んでいるが、世界全体では前回の67%から62%に低下している。

調査は世界各国で計1067人のエグゼクティブを対象として行われた。ブラジルでは今年に入って2.7%の景気後退予測と政府の予想インフレ率4.5%の2倍に迫る物価高によりブランド離れが加速したと推測されている。

「経済危機の中でブラジルの消費者、特に中流階級では、支出を切り詰め、ラベルではなく値段を見て商品を選ぶ傾向にある」と報告書は結論付けている。

ベイン社の経営陣、アルフレッド・ピント氏によれば「消費意欲が弱い時期においては顧客を引き付けることが最も重要」とのことだ。一方、ピント氏は厳しい時期ではあるものの、優先順位を明確にし、焦点の定まった戦略が重要だとも語る。

(文/余田庸子、写真/麻生雅人)
写真はネイマールをキャンペーンのキャラクターに起用している自動車用バッテリーのブランド「エリアー」。”ブランド離れ”の傾向は企業の広告戦略にも影響が出てくるか!?

■関連記事
ジウマ政権改造内閣の31閣僚
ジウマ大統領が省庁再編を公表。消える省庁と新設される省庁
オスカー・ニーマイヤーの建築群で有名な首都ブラジリアの官庁街に巨大アヒル。でも目がヘン!?
ブラジル下院議会、2016年リオ五輪開催期間中の入国ビザ免除法案を承認
アンドレッサ・ウラッキさん、クリスティアーノ·ロナウドとの関係など過去を赤裸々につづった自伝を女性刑務所に寄贈