• MEGA★BRASIL 公式twitter
  • MEGA★BRASIL 公式facebook
ブラジルの新鮮なニュース、コラムを独自の目線から楽しくお届けします。もっとブラジルのことを知ってもっと好きになろう!

リオ2016オリパラ、スタジアムスタッフを7割、ボランティア人員も2割削減

リオ五輪 カヌー会場

先行きのみえないブラジル経済は、地方財政も前途多難だ。地方自治体で破たん寸前の州がいくつかある。

代表的なのは、オリンピック・パラリンピック開催のリオ州である。15年末に医療の非常事態宣言をしたのはまだ記憶に新しいが、同時にオリンピック会場ともなっているマラカナン・スタジアムのスタッフを7割解雇した。

また、現地大手メディア・グローボの電子版「G1」サイトの19日づけによると、予算難のためカヌーなどの会場となるラゴアの浮動観客席の建設が中止となり、ボランティア数も7万人を予定していたところを5万人に減らすことになったという。

パラナ州も教員への給与未払いなどで15年もデモが相次ぎ、ミナス州やブラジリアでは公共工事が90%以上中断に追い込まれている。

さらに、社会不安をあおる大きな要素となるのが、失業率の増加だろう。21日の労務社会福祉省の15年の正規雇用の統計の発表によると、過去24年間で最悪となる、年間150万人の雇用喪失となった。

雇用総数の減少も1999年以来16年ぶりの水準にまで悪化した。

部門別でみると、工業部門が60万8900人、次いで建設部門の41万7000人、サービス業、商業がそれぞれ27万61000人、21万8700人と大きく減少した。

そうした中で唯一雇用を増やしたのが農牧畜業で、9800人分の雇用が増え、農地拡大や農作物の増収に寄与した。

ミゲロ・ロセット労務大臣は、15年の雇用喪失数は13年、14年の創出数とほぼ同数なので、12年水準に戻っただけ。16年はより良い結果が期待できるとしている。しかし、IMFの数字が現実になれば、15年と同等の雇用減もあり得る話だ。

ブラジルは、過去10年、20年でみて、明らかに最悪の経済状況となってきているが、今年底を打つのか、さらに未知の領域へと沈んでいくのか不透明なままだ。政治が大きく絡むだけに、判断が難しくなってきている。

(文/輿石信男(クォンタム)、記事提供/モーニングスター、写真/Salvador Scofano/GERJ)
写真は2015年8月5日、リオデジャネイロ市。カヌー競技予定地のラゴアでテストイベントが開催された

■関連記事
ブラジル中銀週報:16年GDP伸び率見通し、3%減に修正
ブラジル、政策金利14.25%に据え置きに
国際原油相場が下落してもブラジルのガソリン代が下がらない理由
経済危機のブラジル、各地でカーニバルが中止や予算削減に
大越健介 激動の世界を行く「リオ五輪間近!ブラジルの光と影」
政治、経済、治安が最悪の中で始まった、ブラジルの五輪イヤー

このエントリーをはてなブックマークに追加