「2020年度版・サンパウロ路線図」が不動産市場に影響!?

2016年 06月 19日

サンパウロ 15号線

4.サン・マテウス地域でトロリーバス依存度が低下

サン・マテウス地域の住民はサント・アンドレー市が実質的にサンパウロ市東地区の延長だと考えている。都市間交通公社のトロリーバス網のおかげでサンパウロ市近郊の3都市(サント・アンドレー、サン・ベルナルド、サン・カエターノ・ド・スウ。以下「ABC地域」)へのアクセスはずいぶん楽になったため、ABC地域で働いたり学ぶ人口は増加した。サント・アンドレー市の中心部にある学校、ジュリオ・ヂ・メスキータはこの地域の学生を数多く受け入れている。

この状況に至るまでは苦難が多かった。都市間交通公社の交通網はかつては飽和状態で通勤通学ラッシュの時間帯の混雑はひどかった。駅、バス停の途中で車両が止まってしまうことは日常茶飯事だった。

14号線(オニキス)はサント・アンドレーとグアルーリョスを結ぶ予定だが、サン・マテウス駅のイピランガ方面行きの、2つ先のサポペンバ駅で15号線(シルバー)に乗り継ぎができることになる。

サン・マテウスから外に向かう人にとって4つ駅を超えて14号線に乗り換え、サント・アンドレー市内のアトリウムショッピングセンター脇のピレリ停留所で降り、10号線に乗り換えればよい。セントロ地区に出るにはあと1駅だ。トロリ-バスはこれで混雑も、乗り換えもずっと少なくなる。

(次ページへつづく)。

(文/余田庸子、写真/Guilherme Lara Campos/A2 Fotografia)
写真は15号線(シルバー)