シュハスコ名人が作るカイピリーニャも絶品。「南米食堂」

2016年 08月 29日

南米食堂

リングイッサなどを載せる素敵なお皿は、実はさとうきびの残滓で作られているという。さとうきびは、搾り汁がカウド・ジ・カーナや、カシャッサの原料となることでもおなじみだろう。洗い物の手間を省くため、使い捨てができるように、絞ったあとのさとうきびを再利用したお皿を使っているのだそうだ。

バウルーと呼ばれるブラジル流ホットサンドイッチを作るために置いてあるのは、バウルー・ブランドのホットサンドイッチ・メーカー。このホットサンドイッチ・メーカーはブラジルのものをお手本に作られているためにバウルーと名づけられているそうだ。

一番のこだわりは、やはりシュハスコだ。カウンターの内側にあるキッチンの隅で原田さんが炭で焼くシュハスコは、オーダーを受けてから焼くため、30~40分近くかかる。

肉が焼けるのを待つ間にカイピリーニャでも、と思ったら、ジョッキで出てくるカイピリーニャにも、こだわりが詰まっていた。氷は原田さん自らが砕き、使うライムも選りすぐられたものだ。お酒が飲めない人は、そのライムを使ったリモナーダ(ブラジル流レモネード)を。これも絶品。

実は南米食堂は、3月にお台場で開催された「ブラジルカーニバル2016」にも出店している。カイピリーニャを一杯800円で看板アイテムとして売り出したところ、他店ではカイピリーニャが500円だった。心配したが、3日間列を切らすことがなかったという。違いが判ってもらえてうれしかったと原田さんは語る。

店の表には、ちょっとした腹ごなしができるようにとボクシングの用具が置いてある。また店内には、YouTubeなどネット上のコンテンツを楽しめる「Google Nexus Player」が置いてある。料理ができるまで、ブラジルの音楽コンテンツを楽しむこともできる。

営業時間は近く変更されるそうだ、現在行っているランチ営業はやめて、夕方17時から朝5時までになる予定。営業時間は確認の上訪問を。最寄駅は青梅線の牛浜駅。

「南米食堂」
東京都福生市牛浜 99-12
電話:080-9425-0141

(写真・文/加藤元庸)
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著者紹介

加藤元庸 Motonobu Kato

加藤元庸 Motonobu Kato
1980年代後半にインディーズ映画制作会社エンボディメントフィルムズを創設。後にワーナーブラザースで宣伝に関わった後、ロスアンゼルスで多くの映画製作に携わる。 カナダやメキシコでのロケ地経験を通して、ブラジルで日本のCM制作に関わり、ブラジルに魅せられる。「TVグローボ」の日本キー局アイピーシーワールドに参加。リアルなブラジルの慣習と日々闘いながら、新プロジェクト開発部長として勤続中。
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