リオで「ポケモンGO」人気スポットの警備を強化

2016年 09月 3日

ポケモンGO ニテロイ

世界各所で話題沸騰中のスマホゲームアプリ「ポケモンGO」。ブラジルでは8月3日の午後からダウンロード可能となり、国内の報道によれば配信開始から24時間以内にユーザー数が5000万人を突破したという。

実はその人気の過熱ぶりのせいで、リオデジャネイロでは警備体制を変更する必要が出ている地域もあるという。9月1日づけの現地メディア「G1」が伝えた。

リオ市でも、バーチャル世界上のポケモンを捕まえるため、ゲーム内での戦略的スポットに大量の人が押し寄せる現象がでてきた。リオ市保安局によれば、そのような場所での警備を強化するようになったという。

ネット上のコミュニティでは「ポケモンマスター」たちが多く集まるスポットをユーザーが共有しあっている。

8月31日(水)午後、「G1」の取材班はリオ市西部のジャカレパグアー地区にある町エストラーダ・ドス・トレス・リオスを訪れたところ、ゲームを楽しんでいる若者のグループに出会った。”どハマり中”の一人フェリッピ・ベゼーハ・フレイリさん(23)は、ゲーム内での自身の達成度を自慢気に語った。

「僕はもう1000匹以上ゲットしたんだ。ここはリオの中でも一番いい場所のうちのひとつさ。4つもルアーモジュール(ポケモンを引き寄せるアイテム)が使われていて、ポケモンがたくさん出る。今日はまだあまり人がいないけど、18時を過ぎたらどんどん集まり始めるよ。ビーチ用のチェアーを持ってくる人なんかもいたりして、みんな夢中でプレイするんだ」(フェリッピ・ベゼーハ・フレイリさん)

この場所はレヴィ・ミランダ通りの角にあるため「レヴィ・ポイント」として有名に。他の地域の住民も訪れる他、ドライバーも近くに駐車して車内でプレイすることもよくあるそうだ。

リオ市保安官は「G1」の取材に対し、「同地域の警備を強化している。違法駐車を見つけたら通報するよう、住民にも協力を要請したい」と伝えた。

ガストロノミーを学ぶ学生ルーカス・ノヴァリさん(21)は、同スポット付近を通る際はいつも車を止めてゲームを楽しむそうだ。水曜日には、買い物のついでにここを通り、車を止めてポケモンを捕まえた。

「ここでは1分間に1匹以上捕まえられるんだ。もう一週間半通っている。空き時間が出来ればいつも、用を済ませてからここに寄るんだ」(ルーカス・ノヴァリさん)

グアナバラ湾を挟んでリオ市の東隣にあるニテロイ市でも、市保安局はゲームをするため人々が密集する場所を確認している。カンポ・ヂ・サン・ベントという公園は特に人気のスポット。ゲームを楽しむ人はもちろん、ポケモン関連のキーホルダーやTシャツなどグッズを販売する人々も現われた。

「G1」取材班が公園の安全面について尋ねたところ、ニテロイ市役所は「ブラジルでポケモンGOの配信が始まってから、市保安局は、公園内での窃盗やその他の事件の可能性について警戒を高めている」と述べた。また、他の地域に配置していた人員を公園に移動させたとも述べた。

「G1」によると今のところ「ポケモンマスター」たちが重大な事件に巻き込まれ、被害に遭ったという報告は上がっていないとのこと。

(文/noriji、写真/Mônica Santos)
写真はポケモンGO人気ポイントのひとつとなっているニテロイ市カンポ・ヂ・サン・ベント公園