訪日中のテメル大統領、記者会見で財政再建について述べる

2016年 10月 19日

テメル大統領 来日

インドのゴアでブリックス会議に出席したのち、18日(火)に訪日したテメル大統領は東京に到着後、日本のジャーナリストたちによる共同インタビューに答えた。

ブラジルの現職大統領の公式訪問としては11年ぶりとなる訪日を果たしたテメル大統領は、ブラジル経済は、再スタートとよべる類の状態を進んでいるとべた。現地メディア「G1」が同日づけで伝えた。

大統領はインタビューで、歳出上限を定めた憲法改正案(PEC)が下院議会で今月採決された例を挙げ、ブラジル政府は緊縮財政計画を明確にして、公共支出を削減する方針であることを述べた。今後PEC法案の承認には、上院などでの審議を経る必要がある。

また、大統領は、失業対策を行い、社会保障制度を支える人たちが数年後にきちんと年金を受け取れることができるようにすることを目指しているとも語った。

原子力エネルギーに関する質問に対しては、ブラジルの法律では、原子力は平和目的のために使用することが可能であると述べた。

テメル大統領は19日(水)の日本時間午前10時ごろに、皇居で天皇陛下と会見を行う予定。その後、投資を呼びかけるため経団連との昼食会に出席する。

大統領は午後には安倍晋三総理および、財務大臣、金融担当大臣、ブラジル議員連盟代表でもある麻生太郎副総理と会談を行い、夜は安倍総理との夕食会に出席する。20日(木)朝に日本を発ち、21日(金)にはブラジルに帰国予定。

(文/麻生雅人、写真/Beto Barata/PR)
写真は18日、日本でブラジル人や日本人の記者に囲まれるテメル大統領