ブラジル人の「スマホ依存度」調査結果は・・・

2016年 10月 22日

ブラジル スマホ

日本でも「歩きスマホ」をはじめとする「ながらスマホ」の弊害が指摘されてしばらく経つが、ブラジルも状況は変わらないようだ。

運転しながら、道を渡りながら、友人と食事をしながら、と、様々な場面でスマホを凝視する姿が見られる。

TVグローボが10月17日(月)、番組「ボン・ヂーア・ブラジル」で伝えたところによると、世界31か国のスマホ依存度に関するの調査が発表されたとのことだ。31か国のうち、番組が取り上げていたのはブラジルに関する部分のみだった。

調査を行ったのはデロイト社で、ブラジルでの調査対象はブラジル全土に住む2005人となっている。

その2005人にスマホの中で最もよく使う機能を聞いたところ
4位:通話(61%)
3位:Eメール(63%)
2位:SNSの閲覧・投稿(73%)
1位:インスタントメッセージ(79%)
という結果が出たとのことだ。

街ゆく人々は、自分の「スマホ依存症」について十分自覚があると語る。

そのほかの設問に対するブラジル人の回答は下記の通り。

メッセージを打ちながら道を渡ることもある 15%
眠る5分前までスマホを使っている 48%
目が覚めてすぐスマホをいじる 32%
就寝中でも起きてメッセージを読む 37%
それに返信する 28%
スマホの使い方がもとで週に1回以上言い争いになる 30%

この調査の責任者、マルシア・オガワ・マツバヤシさんは調査結果についてこう語る。

「スマートフォンをずっと使っていることで、家族や友人のつながりが失われ、孤独になっていくことも十分にあり得ます」(マルシアさん)

サンパウロ市郊外のとあるバーでは、顧客どうしがもっと交流できるよう、ある試みを始めたという。

客が入ってくるとまもなく、店員が透明の南京錠付きボックスをテーブルに持ってくる。テーブルにつく全員がスマホの電源を切ってそのボックスに入れ、南京錠をかけるとそのテーブルには割引料金が適用されるという。

ちなみに南京錠が開くのは、会計をする時だ。

「割引料金でお得な条件が付いてくるのであれば、この、スマホから完全に解放される時間を過ごす選択に弾みがつきます。目の前の人との会話に集中できます」(顧客のウィリアン・マガリャィンスさん)

(文/余田庸子、写真/Pedro Ribas/ANPr)
スマホ大国ブラジル。クリチーバ市のバスシステムでもwifiが利用できるサービスを行っている