ブラジルの郵便局で今年もサンタクロースが活動開始

2016年 11月 12日

ブラジル サンタクロース 郵便局

11月11日(金)、「コヘイオ」の愛称で親しまれているブラジル郵便電信公社(ECT、以下、郵便局)は、全国で行うサンタクロース・キャンペーンの2016年版をサンパウロのコヘイオ文化センターでスタートした。

このキャンペーンはボランティア事業で、社会的に恵まれない立場に置かれている子どもたちが書いた手紙に応えてプレゼントが贈られるというもの。

過去3年間で280万通の手紙がブラジル全国から届けられ、うち180万通が対応された。郵便局は昨年(2015年)、83万通以上の手紙を受け取り、57万通が選ばれた中で47万通が取り上げられた。このキャンペーンは27年間行われている。

手紙に書かれた希望プレゼントで人気が高かったものは、サッカーボール、カート(子ども用自動車玩具)、文房具、自転車、人形で、キアラ・バルボーザ・タヴァレスちゃん(6)も同様だった。キアラちゃんは1年前に郵便局のサンタと交わしたおしゃぶりを卒業するという約束を果たしてプレゼントを受け取った。

「北極は、子どたちが使うのをやめたおしゃぶりの山です」とサンタクロース(ブラジルではパパイ・ノエウと呼ばれる)は冗談を言った。

サンタクロース 郵便局 ブラジル

アルマンド・アフーダ市立学校から届けられたキアラちゃんの手紙は、同級生の手紙とともにこの日、サンタクロースに届けられた。

「今年、私は、靴を履いて服を着たバービー人形が欲しいです。巻き毛の子が好きなのでできれば黒人系のバービーだとなおいいです」とキアラちゃんの手紙には書かれていた。

ギリェルミ・カンポ郵便電信公社社長は、このキャンペーンが自然発生的にはじまったことを振り返った。

「郵便局に多くのサンタクロースあての手紙が届くようになったことから、郵便局自らが始めた企画です。事務員、配達員、各局員のみなさん自身が心を動かされて、贈りものをするようになったのがはじまりです。誠実な心で自然に始まった行動がムーヴメントとなって、現在の形に発展したのです」(ギリェルミ・カンポ社長)

ブラジル中の子どもたちから送られてくる手紙はすべて目を通され、基準を満たしているかどうな(手書きで書かれたものなど)が郵便局員によって選別される。キャンペーンは12月16日まで行われ、詳細は郵便局のブログ(http://blog.correios.com.br/papainoeldoscorreios)で報告される。

(記事提供/Agência Brasil、写真/Rovena Rosa/Agência Brasil)