サンパウロ市の地下鉄事情

2016年 12月 16日

サンパウロ 地下鉄

筆者は、初めてサンパウロに来る方へは、いつも地下鉄の乗り方をアドバイスさせていただくことにしています。

バスも至る所を走ってはいますが、バスの場合、停留所に停留所名が書かれていないこともあり、旅行者が利用するには難易度が高いと思われるからです。

一方、地下鉄は、停車駅もはっきり記されていますし、路線図をみればだいたい自分がいる位置と目的地を知ることができます。

セー広場

市街地は、セントロと呼ばれる大聖堂があるセー広場(Praça da Sé)の辺りを中心にして、中央部(ゾナ・セントラウ)、北部(ゾナ・ノルチ)、南部(ゾナ・スウ)、東部(ゾナ・レスチ)、西部(ゾナ・オエスチ)の5つの地域に分かれていますが、地下鉄は、これらの広いエリアをほぼすべてカバーしています。

また、地下鉄は路線ごとに番号と色で区別されています。市内を南北に走るLinha 1(リーニャ・ウン、1号線)はAzul(アズウ、青)。南部方面を経由して東西に走るLinha 2(リーニャ・ドイス、2号線)はVerde(ヴェルヂ、緑)。西部から東部を結ぶLinha 3(リーニャ・トレス、3号線)はVermelha(ヴェルメーリャ、赤)。セントロから西部を結ぶLinha 4 (リーニャ・クアトロ、4号線)はAmarela(アマレーラ、黄)。南部の東側を走るLinha 5(リーニャ・シンコ、5号線)は Lilás(リラス、紫)。

それぞれの路線は、普段は番号ではなく色の名で呼ばれることが多いようです。1号線はLinha 1(リーニャ・ウン)ではなくLinha Azul(リーニャ・アズウ、青路線)、3号線はLinha 3(リーニャ・トレス)ではなくLinha Vermelha(リーニャ・ヴェルメーリャ)といった具合です。

切符の料金は3.80レアル(約115円、2016年12月16日現在)。窓口で購入すればどの路線に乗り換えようが目的地まで自由です。近くで降りても、遠くで降りても、距離に関係なくオンリーワンプライスの3.80レアルです。

サンパウロ 地下鉄 路線図

各駅には、切符とプリペイドカード売り場の窓口があります。事務所に行けば全路線図の資料も無料配布されてるので、持っていると乗り換えなどを調べるのに便利です。

例えば、市の中心部にあるLiberdade(リべルダーヂ)駅から、東部にある、筆者が愛するサッカーチーム、コリンチアンス(コリンチャンス)のホームスタジアムへ向かう場合は、まずLinha Azul(青路線)にあるLiberdade(リベルダーヂ)駅からセントロのセー駅まで行って、Linha Vermelha(赤路線)に乗り換えて Corinthians Itaquera(コリンチャンス)駅に向かいます。リベルダーヂ駅からセー駅はひと駅なので、筆者はセー駅まで徒歩で移動、セー駅から地下鉄を利用します。

ただし、Linha Vermelha(赤路線)は、東側の終着駅が、我がCORINTHIANS ITAQUERA駅。西側の終着駅は、宿敵パルメイラスのホームがある、PALMEIRAS BARRA FUNDA(パウメイラス・バーハフンダ)駅になっています。コリンチアンスのユニフォームを着てバーハフンダに行ったら下手をするとパルメイラスのサポーターに袋叩きにされるかもしれないので、方向を間違えないよう要注意です。

(写真・文/土居清光エミリオ)
写真中はサンパウロ市、セー広場

著者紹介

土居清光エミリオ Emilio Kiyomitsu Doi

土居清光エミリオ Emilio Kiyomitsu Doi
神奈川県横浜市生まれの浜っ子。7歳のときに、父が描いた夢と共に家族でブラジルに移民。約1か月の船旅でサンパウロに上陸、以降11年間サンパウロで生活を送る。その後、一度日本に帰国するも、多感な思春期の頃を過ごしたブラジルでの生活が忘れられず、再移住を決意。現在、念願の永住権を取得してガウーショに囲まれながらリオグランジドスウ州で生活中。

Facebookでブラジルのさまざまなことを紹介中( https://www.facebook.com/kiyomitsuemilio.doi )。
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