大物財界人アイキ・バチスタ氏に身柄拘束命令。米国へ逃亡か

2017年 01月 28日

アイキ・バチスタ 逃亡

グローボ系ニュースサイト「G1」ほか、現地メディアが1月27日づけで伝えたところによると、贈収賄捜査ラヴァ・ジャット(洗車)作戦の捜査対象となっていたブラジルの大物財界人アイキ・バチスタ氏の身柄拘束命令が出たという。

容疑はセルジオ・カブラウ前リオデジャネイロ州知事に対する1650万ドル(約18億6500万円)の贈賄。

ラヴァ・ジャット作戦においてバチスタ氏はまだ捜査中だが、すでに金融犯罪2件での容疑が固まっている。バチスタ氏の海外資産は一部すでに凍結されており、有価証券取引委員会(CVM)からは種々の罰金を課せられている。

同氏は自分の発案・企画した事業に対する投資を募り、財をなしていった。造船会社OSX、石油会社OGXなどの株を売却するにあたってはこれら企業の有望な事業計画を投資家に提示したものの、実のところこれらの企業は財政難で、計画書通りの収益が出る状態ではなかった。この件でサンパウロ州およびリオ州の連邦公共省から提訴され、裁判となった。

その他のバチスタ氏の罪状・容疑は下記の通り(次ページへつづく)。

(文/原田 侑、写真/Marcello Casal Jr/Agência Brasil)
写真は2015年11月、ブラジリア。国立経済社会開発銀行(BNDES)に関する不正疑惑で聴取を受けたアイキ・バチスタ氏