ゴウ(Gol)航空、4月4日から一部受託手荷物に課金開始

2017年 03月 13日

ゴウ 手荷物 課金

グローボ系ニュースサイト「G1」が3月10日づけで伝えたところによると、ブラジルのゴウ(GOL)航空(以下「ゴウ」)が4月4日以降割引航空券を購入する顧客に対し、チェックイン時に預け入れる受託手荷物に課金を始めるという。

ゴウ広報によると、4月4日、新しい料金体系を導入し、最も安いクラスの航空券を購入した顧客が受託手荷物を預ける場合には所定の追加料金が発生するとのことだ。

「4月4日以降ゴウ航空は新料金クラス『ライト』を導入します。この航空券は受託手荷物をお持ちでない、または荷物をお預けにならないお客様向けの料金となります。それ以外の料金クラスの航空券をお持ちのお客様については、国内線で23キロ以内の手荷物を1個まで、国際線で同重量の荷物2個まで無料でお預かりいたします」(ゴウ広報)

ゴウは2016年12月に国家民間航空機局(ANAC)が発表した受託手荷物に関する新規制に従い、ブラジルで最初に受託手荷物への課金を開始したことになる。ANACの新規制は3月14日づけで発効する。

ラタン航空とアズウ航空も割引航空券購入顧客の受託手荷物への課金について発表している。アビアンカ航空は従来の受託手荷物取扱方針を変えることなく新規制に対応できるかどうか調査を行っているとのことだ。

ゴウ航空の最もお得な料金『ライト』の航空券を買う場合、受託手荷物の数に応じた取扱手数料を支払うことになるが、インターネットや自動受付機、旅行会社経由で手配して事前に支払うとお得な料金が適用されるという。搭乗手続きの際にチェックインカウンターで支払う場合が最も高くなる。

事前払いはチェックイン時にカウンターで払う場合の半額になる。国内線だと事前払いで1個目が30レアル(約1150円)、カウンター払いで60レアル(約2300円)だ。

また、荷物が多くなるごとに1個あたりの料金が上がる点にも要注意だ。事前払いで2個めが50レアル(約1900円)、3個め以降は1個60レアルとなる。カウンター払いはこの倍の料金になる

国際線は事前払いで1個めが10米ドル、2個めが30米ドル、3個目以降が1個45米ドルとなる。カウンター払いは倍の料金になる点は国内線と同じ。

料金の詳細はゴウ航空のウェブサイトで公表されている(https://www.voegol.com.br/pt/a-gol/imprensa/gol-mantem-beneficio-de-bagagem-e-anuncia-tarifa-mais-economica(ポルトガル語))。

13日までのANACの規制ではブラジル発の航空機は国内線は一人1個23キロまで、国際線は2個合計32キロまでの荷物を受け入れることができる。航空会社はこれらの上限に達するまでの荷物に追加で課金することができない。だが実際には航空券代にこの輸送コストは織り込まれている。

今回ANACが受託手荷物に追加料金を設定できる形で規制を変更したことにより、航空各社が独自で料金設定を行えることとなった。

受託手荷物の料金以外に改定になった点として、機内持ち込み手荷物の上限が5キロから10キロに引き上げられた点があげられる。だが実際には現在でも機内持ち込み荷物が制限重量を超えているかどうかのチェックは行われていない。

今後は機内持ち込み荷物が増え、機内荷物スペースの争奪戦がさらに激しくなることが予想される。また、チェックインカウンターや搭乗口で機内持ち込み荷物をめぐるトラブルも予想されるため、チェックインや搭乗までの待ち時間は当面、長めに見ておいたほうがよさそうだ。

(文/余田庸子、写真/Elza Fiúza/ABr)
写真はブラジリア、ジュセリーノ・クビシェッキ空港