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テメル政権の経済改革。期待と不安の交錯する2017年

リオ州政府

2017年の成長率見通しについては、2016年、テメル暫定政権の発足を機に期待先行の形で各種機関が予測値を引き上げたが、9月をピークに年末にかけて下方修正を行った。

中銀が毎週発表する市場コンセンサス予想は1月に入って1.0%から0.5%へ、IMFは0.5%から0.2%へ引き下げるなど、厳しい見方をしている(ちなみに政府の現在の公式見通しは1%)。要すれば、辛うじてマイナス成長を回避できるかという程度である。

前記の財政改革が成立しても即効性は望み得ない。基礎的財政収支の黒字化には4年ほどかかると見られ、公的債務の安定化に必要なGDP 比3%以上の黒字達成はさらに数年先といわれている。

また公的債務/GDP比も試算によれば安定するのは2020年ごろ、その後ようやく極く緩やかな下降線を描く。

中央政府の財政に加えて昨年から大きな話題となっているのが州財政の破綻問題だ(とくにRJ、SP、RS、MG 州)。赤字拡大で連邦への債務返済に支障をきたしている。

連邦政府は緊縮策採用を条件に最長3年間の債務返済猶予等の措置を各州と合意しているが、この問題への対応は連邦財政にも多大な影響を及ぼすため17年の重要な課題である。

民間企業も多大な債務を抱え、信用調査機関Serasa Experianによると、16年は15年(1,287 件)の45%増にあたる1,863 件の破産保護申請があった(過去11年で最高件数)。2017年もさらに増えるとみている。企業の投資回復はしばらく時間がかかるであろう。失業率も17年半ばころまでは上昇を続けると見込まれている。実体経済はすぐには動かない。回復の道のりは一直線ではなく、かつかなり緩慢なものとならざるを得ない。

2016年に目標圏内に収まったインフレ率はターゲットの中心値(4.5%)近辺まで低下が見込まれている。

それを先取りする形で政策金利も1月に13.0%まで一気に0.75 ポイント引き下げたが、年末までに一桁台も視野に入ってきている。なお、2017~18年のインフレ目標は4.5%± 1.5%と許容幅の縮小がすでに決まっている。

利下げのスピード、年金改革、労働法制・税制等ブラジルコストの緩和、インフラの民営化、州財政問題への取り組み…これらが長期・持続的な成長基盤創の試金石となろう。

(文/岸本憲明、記事提供/日本ブラジル中央協会、写真/Tânia Rêgo/Agência Brasil)
写真は2月20日、リオ州上下水道公社(CEDAE)の民営化を審議するリオデジャネイロ州議会

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