ブラジル最大のバス製造会社マルコポーロが中国・常州市に生産拠点を設立

2018年 04月 28日

マルコポーロ バス

マルコポーロバス製造の創立式が先月(3月28日)、中華人民共和国江蘇省常州市にある国家ハイテク産業開発区(Changzhou National Hi-Tech District)で行われたと、同区が広報した。

リオグランジドスウ州カシアスドスウ市で1949年に創設されて以来60年以上バスの製造に携わってきたマルコポーロ社はラテンアメリカ最大、世界でも3位以内に入る規模のバス製造会社。車体の長さが6メートルから24メートルまでのバスを、低価格市場と高級市場向けに製造している。

ブラジル国内のバス生産のほぼ半分を手掛けているほか、1961年からは輸出もはじめ、ベンツ、イヴェコ、スカニアなど世界の有名な車体メーカーとも提携。中南米諸国のみならず中国、インド、ポルトガル、ロシア、南アフリカ、エジプトなど世界で100以上の国や地域に販売されている。

また、アメリカ合衆国、カナダ、オーストラリア、インドで19の株式会社と製造施設を設立して戦略的な拡大を進めている。

今回、マルコポーロ社が進出した江蘇省常州市は、同社の拠点であるカシアスドスウ市と2003年に姉妹都市として提携している。

常州市の国家ハイテク産業開発区によると同市は、バス部品の製造を支援する完全なサービスシステムと人的資源を備えているという。市内の交通は、専用レーンを走るBRT(バス高速輸送システム)が整備されている。

またマルコポーロ社は常州総合保税区(Changzhou Comprehensive Free Trade Zone)の体制とサービス、方針が生産サイクル短縮と製造コスト削減の面で企業を助けると判断したことから同保税区に登録して、バスの部品と車体の製造をはじめたという。

(文/麻生雅人、写真/Paulo Vitor)
写真はブラジルのリオデジャネイロ市でBRTに利用されているマルコポーロ社のバス