リオ五輪、閉会式でもブラジルの多彩な文化を紹介予定

2016年 08月 21日

リオオリンピック 開会式

8月21日(日)にリオデジャネイロのマラカナンスタジアムで開催されるオリンピック閉会式の概要の一部が19日(金)に公表された。

リオデジャネイロオリンピック委員会セレモニー監督のレオナルド・カエターノ氏、舞台演出のホーザ・マガリャンイス氏、舞台美術と総指揮を手掛けるアベウ・ゴメス氏が19日朝に記者会見で式典の内容についてコメントした。現地メディア「グローボ・エスポルチ」、「ウアイ」、「iG」などが伝えている。

レオナルド氏は、閉会式は大会にかかわったすべての人の心を洗うものになると語ったという。同氏は、大会で脚光浴びたアスリートたちをはじめ、メダルをとった選手を育てた人、支えた人、ボランティア、裏方として働いた人も含む、すべての関係者にささげられることを強調した。

式典には3000人のボランティアと300名のプロのダンサーが参加して、リハーサルも綿密に行われているという。内容はブラジルの文化に焦点を定め、ブラジルらしさを打ち出した”文化の祭典”となるとのこと。

「閉会式も開会式と同様のテーマも扱います。この日曜の夜はアスリートやボランティアのみなさんに感謝をささげる盛大な祭りとなるでしょう」(レオナルド・カエターノ氏)

開会式と同様にブラジルの人々の歴史を紹介する構成が取り入れられるほか、今人類が、排外主義の波にのまれつつある世界をどう生きていくかというメッセージも示されるという。人生の喜びをいつも忘れないことや、逆境を乗り越えていくブラジル人気質などがメッセージとしてあらわされるという。

カルメン・ミランダにオマージュを捧げるコーナーでは、ホベルタ・サーが出演するという。

またレオナルド氏は、サンバだけでなくバイアォン、フレーヴォといったブラジル各地に伝わる音楽や、さまざまな文化が紹介されるとも語った。

南米における先史時代の重要な遺跡であるセーハ・ダ・カピバラ国立公園(ピアウィー州)、数々の景観を残した庭園デザイナーのホベルト・ブルレ・マルケスに敬意を表した場面も用意されているとのこと。

「ウアイ」によるとホーザ・マガリャンイス氏はブラジルを代表するダンスカンパニーのひとつ、グルーポ・コルポの参加を明らかにしたという。

「グルーポ・コルポはデボラ・コルカーのカンパニーと並び、わが国で最も重要なダンスカンパニーのひとつです」(ホーザ・マガリャンイス氏)

他の参加者では、スーパーモデルのイザベラ・ゴラール、ノルウェー出身のDJカイゴ(Kygo)、女優・歌手のレアンドラ・レアウ、レニーニ、マルチーニョ・ダ・ヴィラの名も挙がっている。

閉会式における代表団の旗手には、3つのメダルを手にしたカヌー競技のイザキアス・ケイロス・ドス・サントス選手が選ばれた。

また、次回のオリンピック開催地である東京は8分間のプレゼンテーションを行う。日本の伝統と最新技術との両面がアピールされる模様。

開会式に出場した日本人ダンサーの工藤めぐみさんも出演する。

閉会式は、マラカナンスタジアムで現地時間21日夜20時からはじまり、深夜2時30分まで行われる予定。NHK総合では日本時間8月22日(月)8:15~11:54で生中継されるほか、パナソニックセンター(江東区有明3丁目5番1号)では8Kスーパーハイビジョンによるパブリックビューイングも開催される(開場8時、定員50名で入場は先着順)。

(文/麻生雅人、写真/Roberto Castro/Brasil2016)
写真は8月5日にマラカナンスタジアムで開催されたリオデジャネイロ・オリンピック開会式の模様