暴力保育士、ビデオで受け持ち児童への虐待が発覚

2014年 09月 8日

聖市から北西228キロのポルト・フェレイラ(フェヘイラ)市の公立幼稚園で、2歳児以下のクラスを受け持つ保育士が幼児に暴力を振るい、侮辱的な言葉で虐待していることが、ある女児のリュックサックに親が仕掛けた隠しカメラに収められた映像で発覚し、警察が調べを進めている。

最初の4分間の映像には、保育士が明らかに汚れたズボンをはいていた幼児を引っ張り、その幼児の母をヴァカ(雌牛)と呼んで侮蔑した。

また、6人の幼児が教室でビデオを観ているとき、幼児がテレビに近づくと脅すような言葉で怒鳴ったり、別の幼児の腕を掴んで絨毯に叩きつけたりした。絨毯に叩きつけられた幼児はこの時、頭を床にぶつけている。さらに指示に従って座らなかった男児を叩く、幼児の上着を掴んで立たせて部屋の隅に投げる、別の幼児の足をサンダルで4度も叩くなどの暴力を繰り返した。

幼児の母親は映像を市役所に提出し、(9月)4日には他の児童の親たちと共に児童保護審議会と市警に出向いた。保育士は市役所の決定で解雇され、裁判所はその日のうちに30日間の一時勾留を命じた。

ミゲル・カポビアンコ捜査官によると、警察は事情聴取のため3日の午後から保育士の行方を追っているが、保育士は自宅から姿を消しており、5日の時点で消息は掴めていない。保育士のソーシャルネットワークのページには行為を非難する内容のメッセージが書き込まれ始めたが、4日には本人がそのページを削除している。

同捜査官は6人の幼児の父母から幼児の異変を訴える証言を得ており、何人かの幼児には虐待の跡と思われるあざもある。

娘の異変に気付き、リュックに隠しカメラを設置して今回の虐待を暴いたジュセライン・ロドリゲスさん(33)は、「神のご加護のおかげで娘を暴行した保育士に勾留命令が出た」と述べている。

映像の中で保育士から暴行を受けていた1歳4カ月の幼児の父親である31歳男性は、「命令は迅速で公正なものだった」と喜んだ。

レナータ(ヘナータ)・ブラガ市長(ブラジル民主社会党:PSDB)は4日朝、市内の学校にカメラを設置するため、市の財務課と教育課に予算の見積もりを要請した(4、5日付アゴーラ紙より)。

(記事提供/ニッケイ新聞)