保護観察中の囚人が、GPS監視の目をすり抜け街中で麻薬売買

2015年 12月 15日

足にアルミ箔 麻薬密売

グローボ系ニュースサイト「G1」が12月11日づけで伝えたところによると、ブラジル北東部のペルナンブーコ州で保護観察中の囚人(33歳)が麻薬売買の容疑で逮捕された。

そしてその囚人が、監視の目をすり抜けた方法が注目を浴びているという。

「G1」によると10日夜、ペルナンブーコ州ヘシーフィ(レシフェ)市中心部で3人の男女が麻薬売買の容疑で逮捕された。

投獄の際、警官は容疑者の一人の左足首に巻かれていた、アルミ箔で覆われた電子サポーターに気づいた。

ブラジルの保護観察下にある囚人は所在を明確にするために足首にGPS機能の付いた足環状の電子サポーターが付けられているそうが、監視システムをすり抜けるためにアルミ箔を使って細工を施したという。

本件を担当する警察署長ジョアン・レオナルド氏によれば、今回の逮捕劇は、容疑者の一人でヘシーフィ郊外のイタマラカー市内にあるサンジョアン刑務農場に服役中の囚人が農場から出てきたところで起こったという。

逮捕された囚人は農場から毎日脱出して市内で麻薬売買を行っており、脱出の際はGPS信号を遮るため、アルミ箔を電子サポーターに巻き付けていたとのことだ。

警察によるとこの男は時々刑務農場でも麻薬を売っていたという。この囚人とは別の28歳の男と19歳の女が麻薬運搬の容疑で逮捕されている。レオナルド氏いわく、この二人組が麻薬を小袋に分けて農場で服役中の男に麻薬を渡していたとのことだ。

3人の容疑者身辺からは純度の非常に高い約840グラムのコカインと2920レアルの現金が見つかった。捜査員たちはそれらと運搬用に使った車とバイク1台ずつを麻薬取引の証拠品とみなしている。警察は3人が麻薬取引に関わっているとの通報を受け、内偵の対象としていた。

(文/余田庸子、写真/Divulgação/Polícia Civil)