食後直後の歯磨きはNG!? 世界歯科連盟が口腔衛生の習慣を調査

2017年 03月 25日

口腔衛生の常識

世界オーラルヘルスデーの3月20日、FDI世界歯科連盟(FDI World Dental Federation)が、世界中の多くの人々が口腔衛生にとって良いと信じている習慣が実で誤りであると発表した。

FDI世界歯科連盟は、ユーガヴ(YouGov)が12か国で行った調査結果を受けて、人々が口腔衛生にとって良い習慣だと信じていることと実際の効果には大きな隔たりのあることが明らかになったとしている。

総被験者数は、成人12849人。実地調査は2017年1月20日~31日にオンラインで行われた。

FDIによると数値は加重されたものとのこと。英国(2090人)、米国(1145人)、オーストラリア(1018人)、ニュージーランド(1055人)、日本(1006人)、カナダ(1002人)各国の18歳以上の全成人を代表している。ブラジル(1000人)、メキシコ(1006人)、ポーランド(1004人)、南アフリカ(500人)では全国一定地域の18歳以上の全成人を代表、インド(1011人)とエジプト(1012人)では都会の18歳以上の全成人を代表している。

FDIは、歯のエナメル質が弱くなるのを防ぐため、食後のあと、最低30分待ってから歯を磨くよう勧めている。しかし8か国において、調査対象の50%以上の人が食事の直後に歯を磨くことが大切だと考えていることが分かった。食後直後の歯磨きが良い習慣であると信じる人が多かったのはブラジル、メキシコ、エジプト、ポーランドが(それぞれ84%、81%、62%、60%)。

また、調査対象国の大部分では、歯磨きの後に水で口をすすぐことが大切だと答えた。ブラジル、南アフリカ、メキシコ、インド、カナダでこの“神話”を最も多く実践していた(それぞれ77%、75%、 73%、 67%、67%)。FDIによると、フッ素に触れる時間を最大にするため、歯磨きの後すぐには水ですすがないほうが予防効果を大きくするという。

(文/麻生雅人、写真/Divulgação/PM-RN)