アマリウドさん殺人事件、関与した警官は25名に。捜査かく乱工作の新証言も

2013年 10月 27日

リオ公共省

ホッシーニャの住人だった石工のアマリウドさんの殺人事件に関し、火曜(10月22日)に新たに3名が逮捕されたことで追加逮捕者は15名となり、事件にかかわったとされるUPP隊員は現在、25名にのぼっていると、10月22日(火)付けの「ヴェージャ」(電子版)や10月23日(水)付け「G1」(電子版)が伝えた。

3名の新たな逮捕者はReinaldo Gonçalvesヘイナウド・ゴンサウヴェス軍曹、Lourival Moreira ロウリヴァウ・モレイラ軍曹、Wagner Soaresヴァギネル・ソアーリス隊員で、3人は軍警察施設に自首したという。

また10月5日に逮捕されているEdson dos Santos エヂソン・ドス・サントス少佐など10名は、先週、(警備の厳重な)バングー刑務所8に移送された。

組織犯罪撲滅特別活動班 (Gaeco)のCarmem Elisa Bastosカルメン・エリーザ・バストスさんは「エヂソン・サントス少佐は防音された施設でアマリウドさんの拷問が行われていたとき現場に居合わせ、いつでも止められる状況にいながらそうしなかった」と語っているという。

電気ショック、水攻め、ビニールを被せられ窒息させられたりしたとされるアマリウドさんは、拷問に耐え切れず、「もういい、もういい、ひと思いに殺してくれ」と哀願したという。現在裁判で5人の警察官が有力な証言を行っているという。5人のうち4人は女性で、証言で大きく事件解明に貢献した場合、減刑されることになる予定。

アマリウドさんが拷問を受けていた時、他の12名は周りで見ており、うち8名はエヂソン少佐と共に同じ部屋にいて拷問を止めようともしなかったという。火曜に逮捕された3名の中の一人Reinaldo Gonçalvesヘイナウド・ゴンサウヴェス軍曹もその中の一人だったという。

部屋ではアマリウドさんが流した血の痕跡を隠ぺいするために、床には油が撒かれたという。また彼ら軍警察のグループは、捜査を混乱させるためにさまざまな工作を行っていた模様。

「Jornal Nacional」 ジョルナウ・ナシオナウの独占取材に対して関与した警官たちが語った話によると、軍警の一人マルロン・カンポス・ヘイスは、フェヴァーラで盗んだ携帯電話を使い、Catatauカタタウの名で知られるホッシーニャの運び屋の名をかたって、“自分(カタタウ)がアマリウドさんを殺った”という通話記録をわざと記録を残した、という証言も出ているという。この会話は、アマリウドさんのことを「ボイ(ウシ)」と呼ぶなど、通話犯罪者の間で使われる隠語で行われたという。

(文/麻生雅人、写真/Tânia Rêgo/Agência Brasil)
写真は、10月22日、7月14日にホッシーニャの住人で石工のアマリウドさんが拷問、殺害された事件で、さらに15名の警官の関与があったことを非難するリオデジャネイロ州公共省。組織犯罪撲滅特別活動班 (Gaeco)により情報が開示された。左から Paulo Roberto M. Cunha Júniorパウロ・ホベルト・M・クーニャ・ジュニオール検察官、Carmen Eiiza Bastos de Carvalho カルメン・エイーザ・バストス・ヂ・カルヴァーリョ検察官、Cláucio Cardoso da Conceição クラウヂオ・カルドーゾ・だ・コンセイサォン検察官