クリチバ便り。38年ぶりに降った雪に感動!

2013年 08月 3日

geada em curitiba

ブラジルは常夏のイメージがありますが、ちゃんと四季があり、地域によって気温の変動があります。

赤道に近い北東部のバイーア州、マラニョン州、ペルナンブッコ州などでは、気温が38度を上回ることがあります。でも、私が住んでいた南部のパラナ州にあるクリチバは欧米の気候と似ており、霜が降りたり、冬に気温が零下になることがあります。

例年だと平均気温が17度〜19度ぐらいですが、7月中旬は非常に寒くて、雨がずっと降っていました。そして、7月23日、-2度と、過去14年間でも最も低い気温を記録して、38年ぶりに雪まで降りました。

クリチバで暮らしている親戚に、雪の様子を聞きました。

叔父さんから聞いた話によると、38年前の1975年の朝、家、車、芝生が薄く白いカーベットのようなものに染まっているように見えたそう。しかし、その日の午後は晴れてしまったため雪はすぐに溶けてしまったそうです。

今年は雪が降るという予報を聞いたブラジル国民はとても期待していたそうです。

天気予報の情報から、朝7:30に起きて雪を見るために待っている中、降り出したのは8:00ぐらいだったそうです。量も皆が思っていたよりも多めで、ふわっとあっちこっちに白い粒がたくさん降ったそうです。

すごく寒い日だったにも関わらず、窓を全開にして、みな、写真やビデオを撮りながら、子供に戻ったような気分で雪を楽しんだ様子。

結局10分ぐらいしか降らなかったけど、みんなの顔は笑顔でいっぱいだったそうです。外へ飛び出して写真を撮っていた人もたくさん。ブラジル国民は何かいいことがあると友達や家族みんなに電話を掛けて情報を共有し合います。今回も違わなかったってことですね!

学校によっては授業が始まっていたのに、子供達は外に飛び出して雪を観賞。会社にいたサラリーマンたちも仕事の手を止めて、窓から雪を眺めていたそうです。たったの10分間の出来事だったけど、多くの人にとって、とても楽しい、記憶に残る出来事だったようです。

また、噂では、雪から氷雨に変わると言う話もあったとか。雪の中の車の運転は慣れていないと簡単ではないので、雪が積もるのを恐れながら車で出社する人も少なくなかったようです。

近くでみると、車の窓に軽いふわふわの粒が乗っているのがわかったそうです。でも、ボリュームと重さがかさなり、地面が“白いカーペット”に染まることはなかったそうです。残念!

でもアラウカリア、リオグランデ、クリチバ以外の地域では地面が雪に染まるぐらいに、そして、パラナ州の田舎のグアラプアバでは、何時間も降ったのだそうです。

今後はもうだんだん暖かくなっていき、雨が降る予定もなさそう。少なくとも今年はもう雪が降らないんだろうな…。

(文/長倉チエミリズレイ、写真/Sandro Lima)