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ブラジルの定番お土産「フィッタ」

Bonfim Festivities In Bahia

何やらひとことふたこと、ポルトガル語の文字が書かれた、色とりどりのリボンをデザインしたTシャツやバッグ(写真下)、キーホルダーなどを、リオやサンパウロの空港にあるショップから街のお土産もの屋さんまで、様々なお店で見かけます。

これらのグッズのデザインのもとになっているリボンは、バイーア州サルバドールにあるボンフィン教会(1754年建造)から始まったといわれる、「フィッタ」と呼ばれる願掛けのリボンです。

サッカー選手やミュージシャンなどが、ボロボロになるまでフィッタを手首や足首に結んでいるのを、ときどき見かけることがあります。またバイーアでは、タクシーをはじめ自動車の運転席のミラーにフィッタをぶら下げている光景をよく見かけます。この場合は、日本でいう成田山のお守りみたいに交通安全のお守りの役割をつとめているようです。

組み紐で作られる、アジアでも見られる手芸雑貨のミサンガと同じような使い方をするので、日本ではミサンガと呼ばれることもありますが、ブラジルではミサンガとは呼ばず、フィッタと呼びます。

fita sacola

昨今は日本でもフィッタの存在は浸透してきたようで、2012年8月に放送されたテレビドラマ「遺留捜査」(テレビ朝日)の中でも、殺人事件の遺留品として登場したこのリボンは、フィッタと呼ばれていました。ちなみに、フィッタについて調べていた糸村刑事(上川隆也)に、これがフィッタであることを告げる大学教授を演じていたのはブラジル人タレント、オジエル・ノザキでした。

大きく話題が逸れました。閑話休題。

このリボン、もともとは、「平癒祈願が叶うと、感謝の気持ちを忘れないために絹のリボンを教会から買い、メダルや、悪かった箇所の小型の模型をそれに通して首からかけた」(※1)のがはじまりなのだそうです。

これがいつのまにか、手首に巻くリボンに変化して「手首に結ぶ際に三度結わき、その度ごとに願い事を心で唱える。秘密の願い事はリボンが切れたときに叶う」(同上)といういわれが生まれたそうです。

今ではフィッタはボンフィン以外の教会や修道院でも作られていて、それぞれの教会に祭られている聖人の名前などが記されていています。

例えばバイーアのボンフィン教会なら「Lembrança do Senhor do Bonfim da Bahia」(バイーアの聖ボンフィンの記念品)、エスピリット・サントの聖母ペーニャ修道院なら「Lembrança do Convento de N.S. da Penha, Vila Velha,ES」(聖母ペーニャ修道院の記念品、ヴィラ・ヴェーリャ、エスピリット・サント)、ジュアゼイロ・ド・ノルチのシセロ神父像なら「Estive no Juazeiro do Padre Cícero e lembrei-me de Você」(ジュアゼイロのシセロ神父を訪ね、あなたのことを思い出した)、といった具合です。中には「Faça 3 Pedidas(3つ願いを唱えなさい)」と書かれたものも、あります。

しかも、このフィッタは赤や紫、黄色やオレンジ、緑や白など、色とりどり。このカラフルさが受け入れられたのか、1960年代末ごろからフィッタはヒッピーたちにファッションアイテムとして取り入れられ、いつのまにか宗教とは離れてブラジルのお土産としても定着していったようです。

(文/麻生雅人、写真/LatinContent/Getty Images)
写真上はバイーア州サルバドール、ボンフィン教会。門に数多くのフィッタが結わえられている

※1 仁尾帯刀「グッズに宿る教会文化」:『ブラジルカルチャー図鑑』

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