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ブラジル最高裁判事の飛行機による墜落死、暗殺説も囁かれる

テオリ・ザバスキー判事

本来ならこの時期はホリデーシーズンでリラックスモードのブラジルだが、1月19日(木)、1つの飛行機事故で全国に衝撃が走った。

「オ・グローボ」ほか現地各紙が1月20日づけで伝えたところによると、大物政治家、実業界を巻き込んだ贈収賄捜査、ラヴァ・ジャット(洗車)作戦の最重要人物の一人、テオリ・ザヴァスキー最高裁判事が1月19日に飛行機事故にあい、翌20日に死亡が確認されたという。

テオリ・ザヴァスキー判事は2016年秋以降、ブラジル最大手ゼネコン、オデブレヒト社の幹部・元幹部77人からの証言をまとめ、2月に開廷する贈収賄事件の裁判の準備を進めていた。

判事が乗った2モーター式小型飛行機はリオデジャネイロ州南部のパラチ市沖合で墜落した。機内には5人が搭乗しており、判事と飛行機の所有者カルロス・アウベルト・フェルナンデス・フィゲイラ氏、身元不明の女性一人の遺体が海上で収容された。航空事故調査防止対策センターと海上救援部隊の潜水捜索員が合同で捜索にあたった。

19日の夕方から夜にかけて、捜索員は墜落地点に重点を置いて捜索を行った。3人の遺体は20日未明に収容された。残りの二人、パイロットともう一人の女性はまだ見つかっていない。

5人を乗せた飛行機は19日午後1時、サンパウロ州カンポ・ド・マルチを飛び立った。目的地のパラチまでは199キロ、陸の上空を飛んで30分後に到着するはずだった。ところが飛行機が墜落したのはパラチの沖合4キロの海上で、目撃者によると、墜落時間は午後1時45分ごろで、墜落直後、機体の大部分は水上に出ていたという。

飛行機墜落の瞬間を海上の船から見たという目撃者、ハシェウ・シュナイダー氏の証言は下記の通り。

「私たちが飛行機が飛んでいるのを見たのは、飛行機が急に進路を変えた時です。その変えかたはとても急でした。進路を変える直前、私たちは『あの飛行機変ね。あんなに低いところを飛んで危ないわ』なんて話していました。そしたら急にカーブをし始めたのです。それを見ながら、『ああ、危ない、落ちる、落ちる』と言っているうちに、機体は海に落ちました。爆発はしませんでしたが、急に進路を変えたため、片方の翼が海に激突しました」

また別の船に乗って沖に出ていた目撃者、ラウロ・コエレール氏はこう述べている。

「事故当時は大雨で海上の視界は狭く、自分たちのすぐ近くを飛行機が通ってもよく見えなませんでした。飛行機が見えた時、操縦士が70度から80度の角度で急に方向を変えて陸上の滑走路に向かっていて、途中で右の翼が海に激突して墜落しました」

墜落した機体はHawker Beechcraft C90GTで、定員は7名。国立民間航空機局(ANAC)の登録データによると、機体の所有者は、判事と共に死亡したカルロス氏がオーナーを務めるエミリアーノホテル関連の法人の名義で、登録の有効期限は2022年4月22日、次回の機体検査期限は2017年4月12日までだった。

製造されたのは2007年、累積飛行時間は2016年4月時点で1073時間だった。機体はとても新しく、安全なものとみなされていた。

連邦最高裁判所によれば、後任判事はまだ決まっていないという。

ブラジル史上最大級の贈収賄事件の全貌を解明する重要な時期に最大のキーパーソンが巻き込まれた事故にゆえに、ネットを中心に贈収賄関係者による暗殺ではないかとの憶測も多く聞かれ始めた。

(文/余田庸子、写真/Antonio Cruz/Agência Brasil)
写真は2016年3月、ブラジリアの連邦最高裁判所。テオリ・ザバスキー最高裁判事

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